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[2019.12.12]

秩父珍石館
〜夢のお告げで集めた人面石コレクション〜


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埼玉県秩父市の珍スポットとして名高い「秩父珍石館」は、まるで顔のようにも見える“人面石”が大量に収蔵されている施設である。
和食屋に併設された同館に着き、張り紙の指示に従い電話をかけると、奥から館長の羽山芳子さんが駆けつけ、扉を開けてくれた。

館内は各地の珍石が所狭しと置かれているが、特にメインの2階は、壁一面ケース内に人面石(※1)がズラッと並び、思わず面食らう。
それぞれの石に、「エルビス・プレスリー」、「デーモン小暮」、「ほんこん」、「ドンキーコング」、「ハム太郎」など、 形から連想される有名人やキャラの名がつけられ、半ば大喜利のような展示状態だ(来館者も命名できるらしい)。

これらの石は約1700個もあり(※2)、芳子さんの父親である初代館長の故・羽山正二さんが、半世紀に渡り集めたものだという(※3)。
石集めのきっかけは1958年、知人から貰った不思議な人面石が、正二さんの夢の中に現れ「仲間を集めろ」と告げた事だった(※4)。

その石は、今では「神童(かみのわらべ)」として御神体の如く同館の奥に祀られ、ニヒルな顔で仲間達を見守っている(※5)。
言わば、大いなる意思(石?)に導かれた、人間の探求心×天然の造形物から成る、世にも珍妙な遺産という訳である。

※1:人面石は誰かの怨念が浮き出た訳ではなく(多分)、「シミュラクラ現象」に起因するもの。
心霊写真でもよく言われる事だが、人間は目と口に相応する3点があると、つい人の顔のように見えてしまうのだ。

※2:あまりに数が多い為、展示が出来ているのは極一部に過ぎないらしい。
また、石の重さで建物が歪まないよう、2階は特に頑丈な造りになっているという。

※3:石の大半は近くの荒川などで拾ったものらしいが、収集の噂を聞いた人々からも徐々に寄せられるようになったとか。 木製の台座も全て同氏による手作りとの事。

※4:夢のお告げは“珍スポあるある”だが、他にも一応理由はあるようだ。
同館からも間近に見える、秩父の象徴・武甲山(石灰岩の採掘で日々形を変える)が示唆する通り、 海底だった頃の名残など複雑な地層を持つこの辺は、昔から化石や珍石がよく採れた。
その為、羽山正二さんは仲間と度々都内まで売りに行っていたそうだが、 「このままでは秩父から珍石が無くなってしまう」という危機感も募り、1990年に私設博物館をオープンしたという。

※5:秩父の沢で採れた石で、表面に露出した貝の化石が目と口のように見える。
かつて放送されたテレビ番組『中井正広のブラックバラエティー』では、マスコットキャラ「人面石くん」として、このレプリカが毎回登場した。


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