さて、以上がカブレラ・ストーンのあらましであるが、残念ながら、このオーパーツに関する論争には既に終止符が打たれており、
考古学的に全く認められていない。
当初この石は、これまでの考古学の常識が根底から覆す大発見の可能性があるとして、一部メディアの注目を集めたものの、
実は1977年に、イギリスBBCの『古代の宇宙人飛行士の実情』(The Case of the Ancient Astronauts)という番組で、バジリオ・ウチュヤという地元の農民が、カブレラ・ストーンは金儲けの為に自分と妻のイルマが約1万5000個を偽造し、カブレラ博士に売ったと告白しているのだ。
ウチュヤは自宅近くの山で拾ってきた石に歯科用のドリルで彫刻を施し、
靴墨を塗って火であぶって古めかしい感じに仕上げ、このカブレラ・ストーンをこしらえたのだという。
年代測定の結果が1万2000年以上前のものと判定された事についても、
火であぶられた事により、石の表面の酸化が影響を及ぼしたに過ぎないという。