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現在、東京駅近くの商業施設「KITTE marunouchi」で開催中の『香港ミニチュア展』。
香港の今と昔の町並みをリアルに再現したミニチュア作品が多数展示され、話題を集めている。
かつてアジア最狂のスラム街と呼ばれた無法地帯、九龍城砦(通称:クーロン城)をモチーフにした作品もあるとの事なので、
我慢できず見に行ってきました。
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ガラスケースに収められた精巧な街のジオラマ。
1階アトリウムの会場には、
香港で活躍する17人のミニチュア作家によるこうした作品が、全部で48点並べられている。
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道路を走るトラムや、やたら多い室外機や主張の強い看板付きのビルなど、いかにもな雰囲気がよく出ている。 今にも街の喧騒が聞こえてきそうだ。
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店舗の内部など、屈んで覗いてみないと見えないような部分まで、とてもよく作り込まれている。
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新聞雑誌の売店。
1960~70年代までは、飲茶の店前にこうした売店があり、新聞を買ってお茶するのが定番スタイルだったという。
雑誌の表紙等の再現度も圧巻だが、何より小人として生きているみたいなジジイのリアルさに驚いた。
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こちらはバス模型の設計士である作者が、2年かけて初めて制作した再定住団地のミニチュア。 人々の生活感が滲み出ており、デビュー作とは思えない見事な出来だ。
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日光代わりのライティングも絶妙な為、パッと見だと実景かと勘違いするレベル。
今にもジャッキー・チェンが駆け抜けていきそうである。
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アジアの雑踏には半裸のおじさんがよくいる印象なので(偏見)、
この辺のマニアックな再現ぶりにはグッと来た。
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長寿を祝う宴の円卓。
子豚の丸焼きやフカヒレスープ、桃饅頭などがテーブル一杯に並べられており、
眺めていると本当においしそうに思えてくるから凄い。
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線香・ろうそくの専門店。
葬式やお参り、祈祷等の各種祭祀の為の品が置かれている。
最近では、紙で作られたブランド物のハンドバッグやスマートフォン等、
故人があの世で楽しく暮らせるように祈って、流行のアイテムも加えられるようになったそうだ。
旧暦7月14日の香港のお盆「鬼節」が近づくと、
道端で紙銭を焼いたり、ろうそくや線香に火をつけて、迷える魂に祈りを捧げるという。
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今回のお目当てであった九龍城砦を描いた作品。
やはり半裸のおじさんが雑然とした広場で歯磨きしており、
我々からしたら非日常のカオス空間でも、当時の住人にとっては当たり前の居住空間だった事を伺わせる面白い1コマだ。
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壁面のちょっとしたポスターも、よく見るとブルース・リーの『死亡遊戯』だったりと、非常に芸が細かい。
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見るアングルを変えると、九龍城砦にあった庶民の店が覗けた。
「士多」と呼ばれる商店形式で、手狭な店内に生活必需品を取り揃えた雑貨屋のようなものらしい。
1950年代に登場し、60~70年代にはあちこちで見かけられたが、近代化が進むとコンビニやスーパーに取って代われたという。
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ほのぼのとした店の壁一枚隔てた隣は、アンダーグラウンドな雰囲気漂う怪しい通路になっており、
限られたスペースながらも、この迷宮が持つ様々な特徴が凝縮されているようだった。
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最初はこのカオスな外観のミニチュアがあるかもと期待してたので、
生活シーンを切り取った部分的な内容だったのは正直少し肩透かしだった。
だが、それでもリアル過ぎるクオリティーには十二分に驚かされたし、
見る角度によって新たな発見がありそうで、ずっと眺めてても飽きないような作品だった。
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ちなみに、九龍城砦が実物大で再現されたウェアハウス川崎店もたまらないので、
興味がある人は一度訪れてみればいいと思う。
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こんな力作の数々が無料で見れるのだから、実にお得感が高い。
展示期間は10月9日(月・祝)までなので、会場に急ぐべし。
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