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[2014.03.01]

霊界通信
~死者から届くメッセージ、電子音声現象と自動書記現象~



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19世紀、伝説の奇術師ハリー・フーディーニは、 自分の死後、生前決めた暗号を霊媒師が正確に伝えられれば、霊界の存在を証明出来ると考えた。
このフーディーニの暗号(妻のべスだけが秘密を知っていた)に、何人もの霊媒師が挑戦した結果、唯一、 アーサー・フォードが正確に伝える事に成功。
ただし、実際は交霊の成果ではなく、フーディーニの自伝などから情報を得て、フォードが暗号を解読しただけとも言われていますが・・・このように、人々は古くから、どうにか霊界とコンタクトを取ろうとしてきたんですね。


【電子音声現象~機械に現れる幽霊~】

あの世の死者とコンタクトする事は可能なのか?▲
画像は死後にテレビ画面に表れたとされるフリードリヒ・ジュルジャンソンという人物(詳細後述)。

1901年、アメリカの民俗学者ヴァルデマール・ボグラスは、ロシアのシベリアでチョウクチ部族のシャーマンと、暗い部屋の中である実験を行ったそうでしてね。
シャーマンはドラムをどんどん速く叩き、自分自身をトランス状態にしていくと、やがて驚く事に、ボグラスは奇妙な声が部屋中に響くのを聞いたそうなんですよ。
声は部屋の四隅から聞こえてくる様で、英語とロシア語で話していたそうですねえ。
ボグラスによれば、事前にその声を録音出来る様に蓄音機を設定しており、再生してみると、6m程離れたシャーマンの声が背景に聞こえる中で、奇妙な声は蓄音機のラッパに向かって直接話された様に、はっきり聞こえたそうです。
これは、電子機器で霊の声を録音した実験として知られている最初の例です。
この様に、本来聞こえるはずの無い音声がテープに録音されていたり、テレビやラジオ等からそうした音声や映像が受信される現象の事を、電子音声現象=EVP(Electric Voice Phenomena)と言うんですよ。
ほら、よくオカルト番組で心霊スポットなどに行くと撮影機材に謎の声が記録されるというお約束のアレですよ。
また、これら電子機器を介して霊界と通信を行なう事は、ITC(Instrumental Trans Communication)と呼ばれてましてね、霊界の死者が生者にコンタクトを取ろうとしてるなんて言われているんですねえ。

発明王エジソンが生涯最後に発明しようとしていたのは霊界通信機だった▲
1920年代には、あの発明王トーマス・アルバ・エジソンが、死者との交信を実現する為の霊界通信機を作り出すのに没頭していたそうなんですねえ。
まあ残念な事に、エジソンはその機械を完成させる前に亡くなってしまったんですがね。
しかしですね、1931年10月18日、エジソンは死の床で医者に向かって「向こう側はとても美しい」と言い、午前3時24分に息を引き取る瞬間、不思議な事が起ったそうなんですよ。
エジソンの助手の中の3人の時計が、彼の死亡時刻に止まったんですよ、ええ。
また、その3分後に実験室の時計も停止したと言われています。
彼が死者の霊との交信の可能性を助手達に実演したのかもしれませんねえ。
ちなみにエジソンのライバルであったニコラ・テスラも同様の研究に取り組んでいたそうですよ。

電子音声現象の名付け親フリードリヒ・ジュルジャンソン▲
1959年にはね、スウェーデンのフィルムプロデューサー、フリードリヒ・ジュルジャンソンが、鳥の声を録音したテープに人の声が混ざっているのに気づいたんですよ。
しかもその声は、彼の死亡した母親からのメッセージであったそうなんですよ。
そんな事があってから4年間、ジュルジャンソンはEVPを録音し続け、1964年に著書『宇宙からの声』を出版し、公表したんですね。
そいで1967年に、ラトビアの心理学者コンスタンチン・ローディブが、ドイツ語に翻訳されたジュルジャンソンのその著書を読んで興味を持ち、独自の実験を重ね、何千何万というEVPを集めた。
で、1972年に、イギリスの会社ベリング&リーが、ラジオ電波を遮断出来る実験室を利用して、ローディブと共にいくつかの実験をしたんですよ。
科学者の何人かは、テープに録音される声はハム無線機の電波が電離層に反射されたものだと考えていたそうでしてね、それを遮断してしまえば、テープに異変が生じるはずが無いと思っていた。
ところが、ここでも奇妙な声が新品のテープに録音されたそうなんですよ。
1992年6月12日には、なんとクラウス・シュライバーや、フリードリヒ・ジュルジャンソン、コンスタンチン・ローディブら、既に亡くなっていたEVP研究の先駆者達が、テレビや他の電子機器を通じて、こちら側の研究者達にメッセージを送ってきたってな話ですよ、ええ。

自宅の地下室で亡き娘カリンの姿を見るクラウス・シュライバー▲
テレビ画面に映し出された亡き娘カリンの顔▲
なんとなく『リング』の貞子を思い出す光景だ。

1986年にはですね、西ドイツの電気音声現象研究家クラウス・シュライバーが、マーティン・ウェンツェルの技術的な助けを借り、光電子フィードバック方式を用いて、テレビモニタ上に世界で初めて霊界からの映像受信に成功したんですよ。
それはモニタに無数の点が現れた後、小さな楕円が大きくなって画面から消え、数分後に複数の顔が現れ喋ったと言います。
しかもですね、なんとシュライバーは、18歳で亡くなった愛娘のカリンも映し出したそうなんですよ。
またシュライバーは、1987年10月21日13時22分に同僚であったフリードリヒ・ジュルジャンソンの姿を空きチャンネルで映し出す事にも成功したらしいんですよ(本項の一番上の画像)。
しかも、その日はジュルジャンソンの葬式が催された日だったそうなんですね。

アメリカで1995年に録音されたというラジオのテープ音声▲
16秒あたりから不気味な音声が始まり、2013年3月にアップロードされて以来、正体不明の呪いのテープとして話題をさらった。
日本のレコード曲に録音された謎の声を紹介するオカルト番組の動画▲
ゴースト・イン・ザ・マシーン▲
メディア(media)という言葉が、元は霊媒や媒介を意味するメディウム(medium)からきている事からも分かる様に、 スピリチュアリズムとテクノロジーは密接に紐づいている。

ところでこの電子音声現象、発生する原因が科学的にも一応いくつか考えられるみたいですね。
例えば、テレビの砂嵐の様な単純ノイズ音を長時間聞いていると、別の音や言葉に聞こえるってな事があり、それは情景分析という聴覚の働きによるものだそうです。
テレビの放送終了後の砂嵐のノイズには、あらゆる種類の周波数が含まれている為、人が勝手に意味のある音として推測したと考えられるそうです。
また、電波の混信で放送されていない所で音が聞こえる事があるそうです。
さらに、大気圏には強い電磁波によって空気の分子が電離し、イオンの状態になって、電波を反射して吸収する電離層があるみたいなんです。
電離層は上空70~300kmに渡って広がり、地上に近い方からD・E・F層に分かれ、日中のラジオ放送の様な中波と呼ばれる周波数帯の電波は、D層に吸収されてしまうものの、夜になると紫外線が無くなる為、D層の活動は弱まり、中波はその外側のE層で跳ね返され、地上との反射を繰り返して、遠くまで届く様になるんだそうですよ。
テレビの音声周波数は超短波で、どの電離層にも反射せず突き抜けるので、テレビ放送は電波を直接受信しなければ見る事が出来ないんですけどね、 E層の中で、太陽黒点の影響や大気の流れ、磁力線等の条件が重なる事で、一時的に超短波を反射する特性を持つスポラディックE層が発生すると、電波の混信が起こる場合があるらしいです。
地球に落ちてくる流星は大気圏に突入すると、空気の分子と衝突して双方から電子が飛び出す為、流星が通ったあとはプラス・マイナスの電子からなる層が出来、電子密度が高い為に電波を反射して電波散乱を起こす事があり、この層にテレビ放送が反射して混信すると、聴覚の情報分析が働き、原因不明の音声が聞こえるという可能性があるそうなんですね。

いずれにせよ、こうした感じで、スピリチュアリズムとテクノロジーってのはある種の強い結びつきがありましてね、 歴史の中で写真、ラジオ、テレビといったメディアが登場すると、それに伴って新たな心霊現象も発生している訳なんですね。

【自動書記現象~音楽霊媒師ローズマリー・ブラウン~】

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン▲

クラシック音楽にはですね、「交響曲第10番のジンクス」ってなもんがありましてね、これは要するに、交響曲第10番を完成させる前に、作曲家が死んでしまうって云われているもので、マーラーやチャイコフスキー、ブルックナーなんていう有名な作曲家達が、このジンクスに結構当てはまってるんですよ。
もちろん、交響曲を10曲以上書き挙げた作曲家だって沢山いますがね。
ところで、1976年に、オランダでベートーベンの交響曲第10番の演奏会が開催されたそうなんですよ。
でもね、おかしいんだ、これが。
そんな事あるはずが無いんですよ。
だって、ベートーベンは生前、第9番までしか交響曲を作曲していなかったんですよ。
彼もジンクス通り、第10番を完成させる前にこの世を去ってしまったんですねえ。
実は、演奏会で演奏されたこの交響曲第10番は、ベートーベンの霊が、あの世から「自動書記」によって、この世に発表したものなんだそうなんですよ。

ローズマリー・ブラウン▲
イギリスの音楽霊媒師として名高い人物だ。
自動書記(オートマチック・ライティング)ってのはですね、霊がこの世にメッセージを送る為の方法の1つでしてね、生きている人間に憑依して、その人の意思に関係無く手を動かし、そのメッセージを実際の文字等によってこの世に伝えてくるってな事なんですよ。
オートマティスム(Automatism)とも呼ばれ、ダウジングやウィジャボード、コックリさんなどもその一種なんですね。
ベートーベンの交響曲第10番は、ローズマリー・ブラウンというロンドンに住んでいた女性の自動書記によって形となったものでしてね、1964年、当時のローズマリー(48歳)は、ジャーナリストの夫に先立たれ、幼い2人の子供を抱えて、学校の給食婦という仕事をして、毎日必死に生活していたんですよ。
ある日、ローズマリーは通勤の途中で、転んで足を折ってしまった。
仕方無く家で休む事にし、退屈紛れに、家にあった古いピアノを久しぶりに弾いてみようと、ピアノの前に座ったところ、突然金縛りにあい、身動きが取れなくなった。
すると、手が勝手に動き出し、まるでプロのピアニストの様に、指が鍵盤を自由自在に動き回ったそうなんですよ。
彼女自身も驚きながらも、手を止める事は出来ず、ふと気がつくと、ピアノの側に白髪の老人が立っていたそうなんですね。
ローズマリーが「どなたですか?」って声をかけると、その老人はスッと消えてしまい、鍵盤を動いていた手も止まった。
ローズマリーは、恐怖を感じつつも、先程の老人の姿に何となく見覚えがあった。
実は彼女は、7歳の時に既にその老人に会っており、その際、老人に「君が大人になったら、私がピアノを教えてあげよう」って言われていたそうなんですよ。
で、ローズマリーが10歳の時、音楽の教科書のページをめくっていたところ、なんとその老人の写真が載っていたそうなんですよ。
しかもその老人は、19世紀に「ピアノの魔術師」と呼ばれた作曲家のフランツ・リストだったそうなんですねえ。

ローズマリー・ブラウンが出演したテレビ番組▲

その後も、何回かこうした現象が起こったそうで、しかもね、ローズマリーの元にはリストの他にも、ベートーベン、バッハ、ショパン、シューベルト、シューマン、グリーグ、ラフマニノフ、ドビュッシー、ストラビンスキー等、様々な名だたる作曲家が現れ、その度に曲を伝授され、それらの曲を自由自在に演奏出来る様になった。
で、ある時、ふと彼女は思い立って、それらの曲を書き取ろうとしたところ、それまで全く五線譜を書いた経験が無かったにもかかわらず、すらすらと曲を書き取れたそうなんですよ。

ピアノを奏でるローズマリー・ブラウン▲
文字通りのゴーストライターから授かった曲を演奏するその姿は、 例の“現代のベートーベン”のあの人もビックリである。

で、ローズマリーの書き取った曲は、音楽教育家のファース夫妻によって分析され、それらの曲はいずれも、かの作曲家が生前残した曲に違いないと断定出来るだけの特徴として、タッチやルバートの調子が、明らかに19世紀風である事が判明したんですよ。
彼女は、幼い頃にちょこっとだけ受けた初歩的なピアノレッスン以外は、何ら専門的な音楽の教育を受けていなかったのに。
ローズマリーのこうした体験は次第に評判になり、ついにBBC放送が彼女の特別番組を放送した為、ローズマリーは霊媒音楽家として一躍有名なった。
その後も彼女は、霊の自動書記によって授かった曲を10年間に400曲余り作曲し、1980年代にはフィリップレコードから『ローズマリー・ブラウンの霊感』というレコードも発売されているそうですよ、ええ。


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