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1975年2月23日午後6時半頃、山梨県甲府市で少年2人(※1)が、オレンジ色に輝くUFOとその搭乗者の宇宙人を目撃した。
日本国内における代表的な第三種接近遭遇(※2)、あるいは昭和の特撮怪獣的な宇宙人の存在で知られる、通称「甲府事件」である。
※1:目撃者は、甲府市立山城小学校2年生の男子児童で、当時7歳の山畑君と河野君(2人は従兄弟同士)。
※2:空飛ぶ円盤の搭乗員と接触する事。
米空軍のUFO調査機関「プロジェクト・ブルーブック」に参画した、天文学者のJ・アレン・ハイネック博士による分類の概念。
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少年達の証言によると、当時、雇用促進住宅の敷地で遊んでいると、UFOが追うように飛んできた為、慌てて近くの墓地に隠れた。
やがて、UFOは飛び去るも少し離れたブドウ畑に着陸し、
少年達が恐る恐る近づくと、機体内部から宇宙人が1体出現したという。
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UFOは直径約5mの円盤型で、上部にはドーム状の窓があり、下部には文字のようなものが刻まれていた。
内部にはもう1体の宇宙人がいて、操縦桿のようなものを握っていたという。
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少年が描いた宇宙人のスケッチ▲ |
宇宙人は銀色のスーツを着た身長1.3m程のヒューマノイドで、
尖った耳が生えた茶色のシワシワ頭に、目と鼻は無いが口に3本の牙があるという、異様な姿であった。
また、光線銃のような物を所持していたらしい。
この時、少年の1人は宇宙人に肩を叩かれ、一目散に退散。
その後、話を聞いた少年の母親らと半信半疑でブドウ畑に行くと、
既に誰もいなかったが回転しながら点滅する物体があり、大きく輝いたかと思うと一瞬で消えたという。
ちなみに、事件が発生した1970年代は、オカルトブーム全盛期にして、
今では名作と呼ばれる特撮ヒーロー作品が多数テレビで放送され、子供達を熱狂させていた頃。
この甲府星人も、ウルトラ怪獣のバット星人(『帰ってきたウルトラマン』最終話で登場)やフック星人(『ウルトラセブン』第47話で登場)のデザインと似ている事が指摘されている。
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そんな荒唐無稽とも言える内容だが、後の調査でブドウ畑の土から放射能が検出されたり、
少年らの家族以外にも同様の目撃者が複数(※5)いるなど、比較的信憑性が高く、
事件から45周年を迎えた今日に至るまで度々論議を呼んでいる。
※5:甲府市環境センターの管理人や当時甲府に住んでいた作家・景山民夫氏、
現場付近を車で走行中だった保険外交員の女性、別の小学生とその母親などが、それぞれ飛行物体や搭乗者らしき人物を目撃したと証言している。
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2018年(撮影時)現在、UFOの着陸地点には、一戸建て民家と材木店が建っている(訪問時も何か建設中だった)。
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開発が進み、
事件当時からだいぶ面積は減っているようだが、ブドウ畑も周辺に点在していた。
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なお、少年らが最初にUFOを目撃した雇用促進住宅や墓地は、今もほぼそのまま残されている。
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当時、少年らがローラースケートで遊んでいた辺り、雇用促進住宅の南東付近には、ちょっとした遊具が置かれていた。
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雇用促進住宅のすぐ目の前にある福王寺の墓地。
当たり前だが、少年らが隠れた墓石などの配置も、特に変わっていないようだ。
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ただし、周囲はすっかり新築住宅が増え、
この地でかつて、宇宙人事件なぞ起こったとは俄かに信じがたい、平穏な空気に包まれている。
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何処かに記念碑的なものでもないかと少し期待したが、さすがに何もなかった。
強いて言えば、墓地の入口付近に立ち並ぶお地蔵さんの前に、抹茶ラテばかりお供えされていたのが妙に印象的ではあった。
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また、徐々に移動していった各目撃地点の距離感や導線に無理は無く、
少なくとも“何かしら目撃したのは事実では”と思えるような環境であった。
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