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[2009.10.28]

空と海と大地と呪われし人々(前編)



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【PART1:涙石】

千葉県市川市にある真間山の弘法寺にはですね、涙石って呼ばれるもんがあるらしいんですよ。
別にここ心スポってな訳じゃないんですがね、どうやら、この寺の門に続く正面の石段の下から27段目の左側にある石だけがね、何故だか1年中湿ってて、コケがビッシリ生えてるそうなんですよ。
他の石はカラカラに乾いているのにですよ。
伝承によればね、江戸時代、作事奉行であった鈴木修理長頼なる人物が、日光東照宮の造営のために使う石材を伊豆から海を越え江戸川を通って運ぶ途中、何故か船が全く動かなくなってしまったそうなんですね。
こりゃ仕方無いだろって事でね、長瀬はついつい、幕府のものである積んでたその石を降ろして、勝手に弘法寺の石段に使っちゃったんだなあ。
ところが、この事が幕府にバレて、厳しく責任を追及された長瀬は、涙を流して結局この石段で切腹したそうなんですね。
それからというもの、その石段だけは、雨が降らずに炎天下の日が続こうが常に濡れており、こりゃ長瀬が流した無念の涙と血が染込んだものなんじゃないかって云われてるらしいですよ、ええ。



並走してた痛車をからかったりしつつ、真間山なんつー仄かにスナックを彷彿とさせるネーミングの現場に到着。
ってか、いきなり地元の野球部がベタなトレーニングに励んでいるんだが、どうしたもんか。

夢にときめけッ!明日にきらめけッ!

閣下、お戯れを・・・。恥ずかしいから・・・。

ふーん、ここの27段目にあんのか、涙石ってやつが。

ルネッサーンス、その様ですよ。


逃げる様に去るルーキーズ。

あれ?なんで急にいなくなったん?

普通に休憩タイムじゃね?
ったく、若いのに廃墟も行かずに何やってんだか。

そりゃ、目の前で怪しい奴らがウロウロしだしたら、ねえ・・・。
ノー・モア・通報・・・。

邪魔してごめんよ少年達・・・。
頑張って甲子園に出場してくれたまえ・・・。


石段をひとつひとつ数えながら登っていきます。


ところが、涙石を見つけられないまま階段を登り切っちまいました。
目の前には、文化財に指定されとるらしい仁王門がデーンと構えているのだが、今回こっちの寺にゃまるで用は無い。

おい、ねーじゃねーか。場所間違ってんじゃねーか?

いやー、そんなはずは・・・。おかしいですねえ・・・。

おーい!こっちに怪しいのがあったぞー!


コ・レ・カ・ナ?

え?どれ?

やっぱり27段目のそれみたいですよ。


ザ・涙石

めっちゃカラカラやんけッ!ドライアイかよッ!


何この現場に漂うガッカリ感・・・。

看板もあるし、どうやらこれで間違い無い様です・・・。
認めたくなかったんで、つい通り過ぎちゃいましたが・・・。

目を凝らしてよーく見ると、確かに他の石とは微かに色具合が異なってはいるな・・・。

教えられても本当にこれか?ってレベルですよね・・・。
地球温暖化の影響がこんな所にまで及んだのだろうか・・・。

いや、これは野球部の奴らが年中踏みまくり過ぎてる所為じゃね?


お湿り。

全然泣きが足らん!濡れ濡れにしてやる!

茶かよッ!



調査結果:特に無し。お蔵入りしない事がむしろ不思議だヨ。


【PART2:東京湾観音トンネル】

千葉県富津市の大坪山山頂には、1961年に世界平和を祈念して建てられた東京湾観音ってな、高さ56mにも及ぶ巨像があるんですよ。
ここは内部を螺旋階段で登れる様になっており、上からの展望が良い事からちょっとした観光地になっているんですがね、かつては観音様の胸の覗き窓から飛び降りる自殺者が後を絶たなかったらしいんですね。現在は金網がちゃんとあるそうですがね。
でもって、この大坪山ってのはね、標高が僅か120m程の小さな山でしてね、車で行くとあっという間に山頂に着いちゃうですがね、この途中に「観音隧道」ってな昔使われてたトンネルがありましてね。
噂ではここ、だいぶ出るそうなんだなあ、うん。
どうやら、夜中にこのトンネルの真ん中まで車で行き、クラクションを3回鳴らすと女の霊が現れるとか、車が揺すられるとか、リアガラスに赤い手形がつくとか、無数の顔が覗き込んでくるとか、壁の中から声が聞こえるとか、まあいろいろあるみたいですよ、ええ。
霊感タレントの故・池田貴族氏も、「関東で最も怖い心霊スポット」なんて言ってたらしいですよ。



意識せずに通ったら気づかなそうな、本道脇の草木に覆われた小さな横道を進んでいくと・・・


すっかり隠居を決め込んでる観音隧道がありました。

ってか金網で入れねーじゃねーかッ!

ボンジュールッ!?事情が変わった・・・!?

思ったより短いトンネルですね・・・。
車どころか人も入れないとは・・・。

大丈夫、スケスケの実を食った俺様ならば余裕で突破可能さ!


心霊サマーウォーズ。

ふんっ、まあワシとてかつては“棒高跳びのカイゼルファイヤー”と呼ばれた漢じゃ!その気になりゃこんなフェンス飛び越えられっぜ!

一体誰がそんな風に呼んだんですか・・・。
そして、その棒は何処にあったんですか・・・。

なんか、取り壊し反対派の村民っぽく見えますよ・・・。

よしっ、逝こうぜ!




今日はちょっと・・・指を深爪してて調子悪いみてーじゃ・・・!

閣下・・・、お茶目にも程がありますよ・・・。

悪霊さんだけ逝っちゃいましたね・・・。透けて・・・。


でもって、こちらが例の人類を見守ってる東京湾観音像。
なかなか胸のサイズがお有りだ。

うわ何このデカブツ!“我、再誕す”ってかー!

あー、そーいや去年も旅行でここに来たなー。

お台場にあったガンダムと闘ったらどっちが勝ちますかねえ?

うーん、大きさでは断トツでこっちに分がありますが、機動性や俊敏性を考えると、やはりガンダムの方が有利かな・・・。
いや、でもこの観音像、一撃の破壊力がかなりありそうだし、どっちですかねえ・・・。


ある一番暑い夏の日のメモリー。

マチルダすわあああん!!

邪魔だからどけっちゅーのッ!


ガンダム VS カンノン

何ですか、このダメダメな対比図は・・・。

ってか、花咲どんだけデカいんじゃよッ!?

空想科学読本もサジを投げる光景ですね・・・。

こいつらがいりゃあ、北のミサイルも怖くねーな。


南房総から望む東京湾。天気がいい日は富士山も見えるらしい。

いや~、なかなか旅情感がありますねえ。

あっ、悪霊さん!
また廃墟スレに悪霊さんの偽者が書き込んでますよ!

ファック!なんだと!?よしっ、sageで何か投稿しておけ!

ワシの偽者はどうじゃ!?なあ、いないのかッ!?

・・・・・。



調査結果:むしろ観音像が怖い。


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