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<前回までのあらすじ> 時は大海賊・・・じゃなくて戦国時代、
武蔵野国あたりを手に入れた男、ゴールド・・・・あ、いや、豪族・藤田氏。
彼が死に際に放った一言は日本中の人々を廃墟へと駆り立てた。
「俺の城?見たけりゃ見せてやる!探せ!記事ネタのすべてをそこに置いてきた」
藤田氏が遺した何かよく分からない山の上のワンダーJAPANを巡って、幾人もの廃墟マニアたちがカメラを掲げて戦っていた――。
(※つまりアングラサイト三大勢力が、埼玉の奥地にある天神山城なる廃墟を目指し、登山を開始したのである) |
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ねえヨシオ、最近アタシら全然出番ないじゃないのよ! 一体どうなってんのよ!?蝋人形にしてやろーか!? |
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えー!?そ、そんな事私に言われましても・・・。 まあ、バカ殿がいないと平和で何よりではないですか・・・。 |
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ったく、大体何処行ったのよ、あのアホ猿は!? せっかくこのあたしが、たまたま作り過ぎて余ったチョコ弁当をくれてやろうと思ったのにい! |
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B-29の接近を察知して、自主的に田舎へ疎開したのではないでしょうか・・・。 |
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はあ?何訳わかんない事言ってんの? ちぇっ、じゃあもったいないからヨシオにあげるわ! ありがたくひざまずいて喰らいなさい! |
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天神山城は戦国時代の天文年間に、ここら辺を本拠としていた藤田氏によって、
現在の長瀞町中心部の北方、荒川が麓を流れる天神山に築かれた山城である。 天文18年(1549年)に何やかんやで小田原北条氏の軍門に下り、永禄3年(1560年)には上杉謙信が関東侵攻を開始すると、藤田氏は上杉方についたが、同年9月に北条氏によって攻め落とされた。
その後、この城には北条氏康の四男である氏邦が入城したが、やがて彼は鉢形城に居城を移し、天神山城はその後方を守っていたものの、鉢形城が天正18年(1590年)に豊臣秀吉の小田原攻めで落城したのと同時に、お役ご免となって開城したとされる。
そして時が流れ昭和45年(1970年)に、観光開発で城の本丸跡に模擬櫓が建築されたものの、結局は採算に合わず経済破綻し、現在は冬場でないと近づくのも難しい廃墟と化している。 |
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そんなこんなで、小田原北条家を陥すべく、天神山(もはや変人山ともw)の地元民も知らない様な獣道を進軍中でござる。 こりゃ確かに夏場じゃ無理だな。 |
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アラビン・ドビン・ハゲチャビン! 眉毛公子ヨシズミと薄毛紳士アマタツの名において余が命ずる! 退け、大地に降り注ぐ雪よ! |
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何ですか、そのクソお恥ずかしいお天気操作呪文は・・・。 |
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ってか、なんか狩猟の発砲音みたいのが聞こえたお・・・! 獲物と間違えられて撃たれないか心配だおwww |
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安心しろ、もし撃たれたら戦争開始だ! 仇は必要以上にとってやる! |
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それにちゃんとサイトの記事でネタにしてやっから迷わず成仏しな! |
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人間がいる限り、いつの時代も平和じゃないですなあ・・・。 |
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観光施設の廃墟から大体20分くらい歩いた頃だろうか。 前方の木々の合間に何やら建物らしきものが見えてきたぞ。 |
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おいボンクラ共、あそこに何かそれっぽいもんがあんぞ! |
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ktkr!あれはもう、天神山城に違いないお!wktkが止まらないお! |
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さらに進んでいくと、明らかに城跡の近さを予見させる瓦屋根の小屋があった。 |
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オメーの中でアイツどんなキャラに映ってんじゃい・・・。 |
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でもって窪みに架けられた橋が前方に。 なんか、こーいう山の中だと人工物あるだけで少しホッとしますわ。 |
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そう、ようやく我々は山頂に聳え立つ、天神山城跡の模擬櫓に辿り着いたのである。 |
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やったおママン!ついに辿り着いたお!廃墟マニアの俺歓喜www |
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ルネッサーンス! 日頃の行いがいい所為か、実にスムーズに来れましたなあ。 |
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今度こそアレが天神山城か・・・! なかなか手間をかけさせてくれたが、それに見合うだけの建築の壮麗さは期待出来るのじゃろうな・・・! 少なくとも“風雲!たけし城”以上の・・・! |
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だがしかし、 |
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なんかショボかった。 |
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これが1970年に天神山城の本丸跡に建設された、鉄筋コンクリート製2階建ての模擬天守である。 |
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前後編で引っ張ってこの民家クオリティーかよッ! そこらの茶目っ気あるご主人とかの方が日曜大工でもっと立派なの造ってんぞ! |
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まあ、よくぞこんな僻地にわざわざ建てたもんだとは思いますが・・・。 |
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こんなアクセス最悪な場所、廃墟になるべくしてなった物件だな。 |
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でも思ったよりだいぶ近かったおw 前回は俺3時間も彷徨ったのにwww どうやら廃墟本は別のルートを紹介してた様だおwww |
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さて、何やらガッカリ感が漂う気がするものの、いい加減冷たい雪に晒されるのは辛いので、管理する気の欠片も見当たらない開け放された扉から、さっさと入城する事にします。 |
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こりゃヨシオの砦よりちっさいんじゃねーかー・・・。 |
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内部に一歩踏み込むなり、いきなり床が穴だらけである。 しかも底が結構深い。 己らの体重を預けるには、ベニヤ板一枚じゃ不安すぎる。 |
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くっ、敵兵の潜入を阻む罠って訳じゃな!こしゃくなマネを! |
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もしカッツン(変態紳士)がいたら崩れ落ちてるところだ。 今回のメンバー編成は正解だったな。 |
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確かに、彼はガードレールにも体がハマるよーな男ですからなあ。 しかも道路は逆走するし・・・。 |
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1階の様子はこんな感じだ。 人に荒らされた様子は見受けられないが、自然崩壊でボロボロであった。 |
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おっ、昔を偲ぶ展示物がそのまま残してあるお。 いくらかは無くなってるよーだけど。 |
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こんなトコわざわざ来る奴なんざ、ネタが欲しいサイト管理人くらいなもんじゃろ。 |
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でも現役当時だったとしても、俺こんな見所無いトコいるの30分が限界だおwそしてもう二度と来ないwww |
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まず最初に目を引くのはこのレトロな機織機っぽい道具ですね。 ちょっとした博物館的なノリだったのかもしれないが、何故こんな納屋にしまっときゃいい様なものがあるんだろうか? |
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これも何の道具かよく分からんが、小型のシーソーでないのは確かである。消防ポンプらしいとの見解もあるが、使い方は定かではない。 |
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せっかくの年代物っぽいタンスも、なかなかアバンギャルドな置かれ方をしている。 |
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さては、引き出しを開けようとすると崩れてくるという罠じゃな! おのれ、愚民の分際でいらぬ知恵を働かせおって! |
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エネルギッシュに的外れで疑心暗鬼な方ですなあ・・・。 |
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入口近くの脇のスペース。 何やら片付けるの下手糞な感じで、乱雑に色々押し込まれている。 |
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こちらの死角にも古道具が。 頑張って山登ってきて、こんなもんしか置いてないんじゃ、そりゃ廃れるってもんですよ。 |
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神棚もこんなに下界に堕ち様とは、不況ってホントに嫌ですね。 |
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俺がお供え物を捧げようとした神が、地べたで埃かぶっとるw |
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室内の端っこは、まるで隕石かUFOでも落ちてきたかの如く部分的に屋根と床が抜け落ちていて、天井に空いた穴からは雪がチラチラと舞い落ちてくる。 |
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ふむ、風流と言えば風流な光景ですな。 日常生活ではなかなか味わえないワビサビを感じますぞ。 |
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会社サボってまで廃墟探索しとるのが日常的な輩が何をぬかすか。 |
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どうしてこうなった状態の床にドカンと空いた穴。 不気味なクリーチャーが下から姿を現しそうな現場だ。 |
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ショーケースの中身は撤去されてしまった様だ。 あるいはお土産でもここで販売していたのだろうか? 天神山城まんじゅうとか天神山城プラモとか。 |
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そいでもって、穴だらけの足元に気をつけつつ、急な階段を登って2階へ参ります。 |
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2階はこんなプレハブみたいな簡素な感じ。 畳も引っぺがされていて、天守閣というにはお粗末な空間だ。 |
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この物件はな、規模自体は小さいが、山の上の落城した廃墟というシチュエーションが大事なのだ。 |
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でもって、外に出てみました。 このアングルだと、周りがやたらに木々に覆われている事意外は、普通に民家のベランダみたいな無感動な眺めですが・・・ |
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城の正面側からは、少しだけだが麓の町と近隣の山々を見渡す事が出来る。 |
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藤田氏や北条氏も、この雄大な眺めを見ていたのかお・・・。 |
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一通り探索し終わった天神山城跡にて、オス4匹。 |
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アレー、なんか銃の弾が出なくなっちまったなー。ファック! |
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無意味に発砲してたのに、全く役に立たないまま故障ですかーい! |
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そーいや大魔王、今更だけど俺とマイミクになってくれおw |
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アレは読者が勝手に作ったもんで、別にワシが管理してる訳じゃねーぞいコラ。 いい加減更新しろとか言われてよく勘違いされてるんじゃが、そんなん知ったこっちゃないわ。 |
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山の木々に覆い隠され、人々の記憶から忘れられし天神山城跡。 同地域の黒歴史たるこの廃墟は、今後も何事も無かったかの様に、徐々に朽ち果てて自然に還っていくのであろう。 |
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何処の廃墟にも言える事ですが、兵共が夢の跡という感じでございますな。 |
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ところで、方向感覚が狂って帰り道に迷ってしまいますた。 |
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やれやれ、木々を掻き分け道無き道をゴーイング・マイ・ウェイでしたからなあ。 |
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チッ、仕方ねーから銃が倒れた方に進むぞ。 天国か地獄かお楽しみだ! |
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こんな電車の走行音が聞こえる様なトコで遭難とかマジ勘弁じゃぜ! お嫁に行けなくなるくらいダサいからな! |
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しばらく迷った末、カーナビ頼りで鈍っていた帰巣本能を必死に呼び覚まし、何とか帰還に成功しました。 粗食っ子の味方マックで昼食を済ませ、一行は次の目的地に向かって、アイスバーンがヤヴァい冒険者の山道を、チェーンもまかずに徐行運転で走るのだった――。 |
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CM |
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外道ライダーTシャツ、お求め安い価格(¥1500)で発売中。 |
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君も羞恥心を捨て去り、外道ライダーに変身するのだ! 買ってみる勇気! |