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超トンデモ通信Z
[2015年12月] 

世界の謎と不思議に挑戦するスーパーミステリーJKの風谷葵です。
ここでは、日々いろんな所からよせ集めたオカルトニュース&コラムなどを、私独自の素晴らしい見解を交えつつお送りしちゃいますよ。



[2015.12.28 22:30]

踊りのペスト
~人々が死ぬまでダンスし続ける謎の集団ヒステリー事件~



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ライン川の流域の町で踊り狂う数百人もの人々▲
なんとなくミュージカルのようだが、そんな楽しい状況ではない。
中世後期の芸術作品には、生者と死者(骸骨や死神)が一緒に踊る「死の舞踏」という美術図像があるが、 まさにそれを思わせる事件が発生してしまったのだ。
1564年以降の目撃事例で、伝染病の影響を受けた3人の女性を描いたもの▲

1518年7月14日、神聖ローマ帝国(現フランスのアルザス地方)のストラスブールの路上で、 フラウ・トロフェアという女性が狂ったように踊り始めたそうです。
その1週間後には、彼女と一緒に昼夜問わず100人もの住民が踊りだし、さらに 1ヵ月後にはその数は400人にまで増加しました。
何日も休む事無く一心不乱に踊り続けた住民達(多くは女性)は次々と倒れていき、 最終的には100人が極度の疲労や心臓発作、脳卒中などで命を落したそうです。
訳が分からないストラスブールの当局は、 とりあえず気が済むまで住民を躍らせてやればいいと考え、なんと市庁舎の一部を開放し、 広場に打楽器や管楽器を奏でる楽団を入れ、良かれと思って場を盛り立てたみたいです。
しかし、この判断は結果的に失敗で、9月に入ると、ようやく人々は踊るのを止めたものの、 その時には既に、前述の通り多くの死者が出てしまっていたようなんですね。
当時の医師のメモや大聖堂の説教、地元の年代記なも市議会の発表などからも、 この事件は実際に起こった事だと分かっているそうです。
こうした「踊りのペスト」、あるいは「ダンシングマニア」とも呼ばれる人々が突然踊りだす集団ヒステリー現象は、 ストラスブールの事件が最も顕著な事例であるものの、 古くは7世紀頃からあったらしく、14世紀以降には少なくとも10件の事例が確認されており、 中には1374年にベルギーからフランス北東部、ルクセンブルクという広範囲に広がった例もあるそうです。
踊り狂う人々は、異端のカルト教団の信者ではないかという意見もあったそうですが、 目撃報告によると、人々は自らの意思に反して踊っているようにも見えたそうです。
ライ麦などの穀物に発生するカビの一種で、精神に作用する麦角(痙攣や妄想を引き起こすとされている)が大量に口に入った 所為ではないかとも言われたそうですが、血流が悪くなるので踊るのは難しいようです。
信憑性のある説としては、この現象を研究する歴史家ジョン・ウォラーによるもので、 踊り狂っていた人々は町の貧困層で、飢餓によって酷い空腹や病気に苦しみ、 トランス状態に陥って踊り始めたのではないかという事だそうです。
ちなみに、ストラスブールの住民は、ダンサーの守護神である聖ビトゥス(現在では神経障害の病名にもなっている)を崇拝していたそうで、 人々の死の舞踏が呪いによってもたらされたのではないかと信じたそうです。
しかし、この説にしても明確な証拠があるという訳でもなく、 ストラスブールの人々が何故死ぬまで踊り狂ったのか、その理由は謎に包まれているみたいです。

・・・「同じ阿呆なら踊らにゃ損々♪」って歌がありますけど、これはちょっと踊りすぎですよね。
そういえば最近でも、フラッシュモブって言って、 ネットで呼びかけて集まった人達が町中で急に皆でダンスを始めたりするサプライズイベントがありますけど、 もしかしたら、これがその先駆けだったのかもしれませんね。(適当)



Sorce 【BBC / etc】


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