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[2005.08.16]

SPOT32:大英博物館ミイラの間



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イギリス・ロンドンにはですね、世界最大の博物館の1つで、古今東西の美術品と書籍が収集されている大英博物館てのがあるんですよ。
収集物は、書籍や美術品の他に、考古学的な遺物、標本、コインやオルゴール等の工芸品、世界各地の民芸品等、多岐に渡っていましてね、ここの2階北側のエジプト・ギャラリーには、「ミイラの間」ってのがあって、同館の目玉になってるんですよ。
ミイラ目当てで訪れるって人も結構いるんじゃないかなあ。
ところでね、ここのミイラには、こんな話があるんですよ。
1910年、エジプトのカイロでアメリカの盗掘団が、ある1体のミイラを盗掘したんですよ。
そのミイラは、作られ方や埋葬のされ方が丁寧であり、納められていた棺が、エナメルと金を施した見事な細工の王女の像が彫られていたりした事から、かなり身分が高く、紀元前1600年頃のアモン・ラー神殿の女官のものであると推測されたそうなんだ、うん。
でもね、このミイラを盗掘してから、異変は始まったんですよ。
もっとも、既に盗掘の最中に、仲間の1人が謎の死を遂げていたそうなんですがね。
しかも、「私は神の裁きで呪われたのだ」なんてうなされながら事切れたそうです。
で、盗掘者はそのミイラを、イギリスの考古学者ダグラス・マレーに売ったそうなんですよ。
ところが、ミイラを売った盗掘者は、その夜に、これまた謎の死を遂げちゃったんですね。
また、ミイラを購入したマレーも、その3日後に、ナイル河畔に狩りに出かけた際、突然銃が暴発して腕を切断するってな大怪我をしたそうです。
さらに、イギリスに帰ろうと棺を船に積んでいた同行者の2名と、棺を扱ったエジプト人2名がまたも死んでしまったんですよ。
それでもめげすに、マレーは何とかイギリスにミイラを持ち帰ったんですがね、今度は高熱に冒され、さすがに怖くなった彼は、ある富豪夫人にミイラを売ったんですよ。
したら、今度はその富豪夫人の母親が突然死んでしまい、主人は原因不明の高熱を出しちゃったんですよ。
で、夫人はミイラをマレーに返品しようとしたんですがね、マレーはこれを拒否。
いやあ、酷い奴ですね。
そこで夫人は仕方なく、怪しい物の宝庫である大英博物館にミイラを寄付したんですがね、ここでもまた、棺の写真を撮ろうとしていたカメラマンが死に、展覧会を企画した学者も開催日の夜に死んでしまったんですよ。
で、博物館も対応に困り、ミイラを持て余していた時、ニューヨークの博物館がミイラを欲しいと言ってきたので、遠慮なく押し付ける事になったんです。
ところが、結局このミイラはニューヨークへ到着する事はなかったんですよ。
1912年4月10日、ミイラは当時、「絶対に沈む事は無い」と言われていた豪華客船に乗せられ、イギリスのサザンプトン港から、ニューヨークへ向けて出航したんですね。
当然、こんな呪いのミイラを運ぶ事は、乗組員も乗客も知らされてなかった。
そして、14日の夜、その船は北大西洋沖で氷山に衝突し、沈没してしまったんですねえ。
ええ、そうです。乗客乗員1513人を死に誘ったその船とは、タイタニック号だったんですよ。
一部では、タイタニックが沈没したのは、密かに乗せていたミイラの呪いの所為だ・・・なんて言われてるんですねえ。
尚、その後、海中から棺が発見され、現在は大英博物館に収められているとか。
今はミイラも大人しくしているとの事ですがね、時々、夜中にミイラの間から呻き声が聞こえてくるってな話ですよ・・・。


よしんば、その話が本当だとして・・・

何です?

ミイラの主は、呪いで死んだ1513+α人の奴らに、あの世で総リンチだろうネ。

・・・・・。

調査開始

つー訳で、大英博物館にやってきました。
地下鉄トッテナムコート・ロード駅から歩いて約10分の距離ですが、迷って正反対の方へ行っちまったので、30分もかかったよ、クソが。
こんなにデカくて有名な博物館にもかかわらず、入館料は無料だそうです。寄付金制ではありますが。

いやー、まさか方向が正反対だっとはな。ロンドンの磁場、恐るべし。

地図逆さに見てたからだろがッ!

大英博物館の中心部にあたるルーフ付きの広場、グレート・コートを通ります。
ここは、2000年12月にオープンする以前は、150年間にわたり、一般の立入りは禁止されていたそうです。
現在は、博物館の新たな話題の場所として人々に親しまれ、賑わいを見せています。

数々の貴重な展示物を見事にスルーして、エジプト・ギャラリーにあるミイラの間に直行!

あっちに有名なロゼッタ・ストーンがあるでござるよッ!

マズッタ・ズドーン!?
そんな訳わからんもんほっとけ!ミイラじゃ、ミイラー!

やはりミイラは人気あるのか、他のギャラリーより人口密度が多かったです。どいつもこいつも、悪趣味ですねえ。(特に我々がな)

何か、この部屋だけ薄暗いですね。

―――――WARNING―――――



以下、マジもんの干からびた人間の死体、通称ミイラの画像とかがあります。そーいうのが苦手な人はご注意下さい。

コイツは苦手だろうが何だろうが連行しますがネ。

オラ嫌だすゥーッ!
人間の干物なんて、おっかなグロくて見たくないだすよー!

大丈夫でござるよ。普通よりちょっと乾燥肌なだけでござるって。

ガラスケースの中にミイラがゴロゴロ展示してありました。
そもそもミイラの誕生は、再生復活をして冥界の王となったとされるオシリス神への信仰儀式からきているといわれます。
オシリス神の如く再び現世に甦る為に、魂が戻る場所である肉体を死んでも朽ちる事の無い様にミイラにして保存したのです。
今や見せ物ですが。

むう・・・、人間、こうなっちゃオシマイだな。

まあ、3000年は前に終わってますがね・・・。

こんなに堂々と遺体がされされてる故、不本意に思った霊魂がいてもおかしくはないでござる・・・。

ひいいー、なんまいだー、なんまいだー!

以下、特別付録

■バカでも分かる簡単ミイラの作り方講座―――――

■用意する物:死後3日たった人間の死体、ヤシ油、おがくず、ワラ、コケ、亜麻布(たくさん用意)、樹脂(松ヤニ等)、固形ナトロン(粉末状に砕いておく)、カノポス壷1セット、ろう 、タマネギ、かぎ棒、長柄のスプーン、糸、針金少々、はけ、手ぬぐい、適当な太さの棒(数本)、ナイフ、ハサミ等。

■1:まずは、死体をよく洗いましょう。

■2:次に、鼻の穴に長柄のスプーンを突っ込んで脳髄を取り出し、脇腹をかっさばいて、内臓を取り出します。
しかし、心臓は無いと死者が天国に逝けないので、そのままにしておきましょう。

■3:水やヤシ油を使って、死体の中をよく洗います。

■4:取り出した内臓に、ナトロンを塗し、熱して溶かした樹脂を塗り、亜麻布で包んで、カノポスと呼ばれる小型の壷に1つずつ別々に入れて保存します。

■5:死体を脱水します。
しかし、死体から徹底的に水分を抜くと、皮膚が萎縮して、顔や手足の形状が崩れる為、前もって鼻の中に黒コショウ少々を詰めて、筋が折れない様にしましょう。
また、指先等は、爪が剥れない様に布で巻いて固定したり、胸や首の辺りに詰め物をするといいでしょう。

■6:体の表面にもナトロンを塗し、そのまま52日間放置しましょう。
水分が残っていると、カビやキノコが生えたりするので、気をつけて。

■7:頭とお腹に熱した樹脂を流し込み、細菌や湿気をガードする樹脂を染み込ませた布を詰め込みましょう。

■8:シワシワに萎んだ目玉の代わりに、タマネギを突っ込みましょう。

■9:マッサージして体形を整えます。

■10:わき腹の切り口を糸で縫って閉じます。

■11:16日間かけて体に全長200~400m程の包帯を巻いて、ついにミイラの完成です。

チャンスがあったら皆さんも試してみて下さいね!(死体損壊罪)

ミイラの間は2つに別けられており、結構広い。
人間のミイラの他にも、動物のミイラや、ミイラを納めていたミイラ・ボードや黄金のミイラ・マスク、パピルスで作られた『死者の書』、臓器を保存する為のカノポス壷、石碑や彫刻等、どれも見応えのある物が展示されていました。

この縛りは一体何だ?古代の放置プレイか?

んなわけあるかいッ!

そしてこれが、タイタニックを沈没させたと言われる、呪いのミイラを納めた棺です。
表面は、大きな花の襟飾り、襟飾りの下には太陽円盤やハヤブサ、翼を持つ天空女神ヌト、オシリス神の標章等、冥界の神々の図像が複雑に配置され、精巧な彫刻と彩色によって表現されています。

おお、これが例の・・・。

ヲイ、ヨシオッ!
こっちの奴の方がエライ事になっとるぞ、コラ!

え、一体どんな・・・?

レヴェルの高いミイラキター!


保存状態がいいのか、頭部には僅かに赤っぽい毛髪が残っている。

こりゃひでえ・・・。

こっちの奴もスゴイ事になってるでござるよ!

もっと干からびてるゥー!!!

お湯かけて3分待てば、一時的に股間位は復活するやも・・・。

するかッ!

うわ゛ァァァーッ!

んんっ!?

ツカールさん!どーしたんですかッ!?

骸骨キターッ!!!!!

どうやらこれは、ミイラ作りに失敗して、白骨化しちまったものだそうです。ドンマイケル!

ナンマイドゥア゛―――ッ!!!

あんまウルセーとオメーもコイツみたいにスリムにすんぞッ!

調査結果:一部不謹慎な表現があった事をお詫びします。
まあ本来、考古学的価値を抜きにして、死体を博物館に展示する事自体、不謹慎以外の何者でもないですけどね。
何はともあれ、古代人の沢山の変死体に囲まれて、実に不思議で不気味な雰囲気でした。
確かに、夜になって、観光客がいなくなり、ひっそりと静まり返ったならば、かなり恐ろしいスポットであると思います。と言っても、警備員とかじゃなきゃ夜は入れませんがね。
もしかしたら、ミイラの主の霊魂が、現世に甦ろうとして、彷徨っているのかもしれません・・・。

そうそう、もし、ミイラの画像見た所為で呪われちゃったとしても、それは自己責任の結果であり、当方は一切責任を負いませんので、あしからず。

オマケ

博物館前で売ってたホットドッグがクソ美味かったデス。

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