新魔界大冒険：破③
～カッパ・クライシス～

前回までのあらすじ――
忌まわしき過去を乗り越え、お盆休みをいい事に、先祖のお迎えもそっちのけで東北の廃墟ツアーに出向いた大きなお友達一行（左から「悪霊」、「大魔王」、「源氏池のカッパ」、「日本兵」の公然の場では口に出すのも憚られる珍名ボンクラーズ）。
素敵な物件に胸躍らせるも、この後まさか更なる悲劇が待ち受けていようとは、まだ誰も知る由も無かった――。

やってくるや否や、売店で早速キュウリをゲッツして食すカッパ。

強い日差しで茹だる様な暑さの中、噂のスポットであるカッパ淵とか言う場所を目指してダラダラ徒歩る。

それにしても、道沿いに咲き誇る背の高いヒマワリが素晴らしい。

畑や田んぼに挟まれた一本道をしばらく進むと、やがて立派なゲートが姿を現しました。

常堅寺という曹洞宗の寺院に入りました。
室町時代の延徳2年（1490年）4月に創建された由緒ある場所だ。
カッパ淵に隣接しており、そこに住むカッパが常堅寺の火事を消して狛犬になったという伝説があるそうな。

閉塞した現代社会を表すかの如く、引き篭もりっぽいカッパの像がありました。これはアウトドアなのかインドアなのか。

看板に導かれるまま、寺の裏手に進んでいくと、木造のカッパ淵橋が架かっていましたよ。

橋の下には、とても爽やかな感じの小川が流れている。
足洗川という名らしく、その昔、源義家が安倍征伐の際に足を洗ったのが由来だそうです。

そんなこんなで、ようやくカッパ淵に到着。
かつてカッパが住み、人々に悪戯をしたという伝説が残る場所だ。
カッパ伝説は全国各地にあるが、その中でも遠野のカッパは特徴的で、顔が赤いとされている。
民俗学者の柳田国男による『遠野物語』にも、「外の国にては河童の顔は青し言ふなれど、遠野の河童は面（つら）の色赤きなり」という記述があるとの事。
実は、カッパの顔の赤色は「赤子」を示唆しているらしい。
どうやらこの地域は、江戸時代の何部藩画が治めていた２６０年間に、１６回もの大飢饉に見舞われたらしく、”口減らし”の為に川に捨てられる子供が後を絶たたなかったそうだ。
そして、こうした捨て子がカッパになったというのが研究家の定説となっている様である。
ちなみに、カッパ淵の「河童神様」は乳神としても知られ、乳が出ない母親が願掛けに訪れる風習があるそうだ。

かっぱ渕

遠野の河童は顔が赤いといわれその伝説は数多く残っている。
「小烏瀬川の姥小渕に辺に、新屋の家といふ家あり、ある日渕へ馬を冷やしに行き、馬曳きの子は外へ遊びに行きし間に、河童出でてその馬を引き込まんとし、かへりて馬に引きずられて廐の前に来たり・・・・・」遠野物語五八話
この阿部屋敷の水ごうの流れ渕には河童駒引きの伝説を伝える河童神様を祀っている。
洞の中には乳首の縫いぐるみが奉納されており、乳の信仰に転化している興味深い民族がある。

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(　ﾟ∀ﾟ)彡　おっぱい！おっぱい！
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こんな釣りバカッパ日誌なノリで、果たして見事カッパを釣る事が出来るのだろうか？

てゆーか、ネタのつもりでわざわざ竿持ってきたのに、現地で普通におっちゃんが竿をレンタルしてて、皆で和気あいあいとカッパ釣りやってやがったよガッデム。

そういえば、よほどネタが無かったのかテレビ局のクルーも来てました。岩手めんこいテレビか？

※ヨシオがこの時のと思われる放送を目にしたのはガチな話。

近くの観光協会にて、念願だったらしいカッパ捕獲許可証の取得手続きを行い、ご満悦のカッパ氏。
この笑顔が、数時間後には凍り付く事になろうとは・・・。

こうして、一行は遠野市を後にし、廃墟レーダーを稼動させて、次なる良さ気な物件を探しながら、リアス式海岸沿いをひた走っていた時の事であった。

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|.....||＿＿|| （ 　　　 ）　　どうしてこうなった・・・
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|.....||＿＿|| （ ＾ω＾ ）　　どうしてこうなった！？
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/　||￣￣||　ｒ（ ＾ω＾ ）ﾉ　　どうしてこうなった！
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|￣￣＼三　 /￣￣￣/ノ´｀　♪
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全員無傷だったのが不幸中の幸いだが、警察、ＪＡＦ、近所の車修理屋、目撃者が織り交ざりてんやわんや。
一通り調書の作成も終わり、茫然自失でレッカーを見送った頃には、辺りはもう日が傾きかけていた。
よく知らん片田舎で突然足を失うというやるせなさを噛み締めつつ、己らの帰巣本能に頼るしかなくなったという訳だ。

その後は、すったもんだで、ローカル路線の列車を乗り継ぎ、なんとか辿り付いた仙台の街で一泊しました。そんで午前５時――。

高速がＥＴＣ休日割引で1000円になるから帰りはお得とか言っていたのに、まさか始発の新幹線で東京まで帰る事になろうとは・・・。