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前回までのあらすじ――
忌まわしき過去を乗り越え、お盆休みをいい事に、先祖のお迎えもそっちのけで東北の廃墟ツアーに出向いた大きなお友達一行（左から「悪霊」、「大魔王」、「源氏池のカッパ」、「日本兵」の公然の場では口に出すのも憚られる珍名ボンクラーズ）。
素敵な物件に胸躍らせるも、この後まさか更なる悲劇が待ち受けていようとは、まだ誰も知る由も無かった――。 |
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ＧＪな遊園地の廃墟を後にしてから約１５分後、たまたま通った道沿いにチラッと怪しい外壁が見えた為、千尋のお父さんばりに吸い寄せられて行くと、謎の廃墟に辿り付いた。 |
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やはり自分の廃墟レーダーに狂いはありませんでした。
立地条件といい佇まいといい、典型的な物件でありますね。 |
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途中にもガソリンスタンドのやつなら結構たくさんあったけどな。
ガソリンスタンドだけに廃屋（ハイオク）が。 |
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ＧＳの廃墟なんて、何処も同じで小さいし面白く無いであります。
ある程度の規模が無いとロマンに欠けるってもんであります。 |
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敷地内には、瓦屋根が積まれた複数の建物が草に覆われてチラ見せな感じで建っている。 |
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なるへそ、どうやらホテル江戸城みたいなモーテルだった様ですね。 |
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むしろ造りとしては、あっちより全然江戸っぽい気がするな。
ネットでも見た事ねえ無名なトコなのに。 |
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入ってすぐの右手には、受付で従業員が常駐していた思われる事務所っぽい建物が。これだけを見ると、ただの民家の様にも見える。 |
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事務所内部。数多くの備品がそのまま乱雑に残されている。 |
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そりゃ例えば、当時ここで起きた事件の概要やトリック、犯人に繋がる情報とかじゃな。 |
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いえ、普通にこの施設の名称とかであります。犯人て・・・。 |
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天井には商売繁盛を願っていたのか、神棚がありました。 |
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机の上にあったお食事メニュー。 |
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ちぇっ、おかゆもすいとんもタロイモもザリガニもサクマ式ドロップスも無しでありますか・・・。 |
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お隣の部屋はこんな感じ。
クソッタレな先人にでも荒らされたのかゴチャゴチャしている。 |
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でもって２階に移動。床は一面畳張りで、どうやら寝室だったくさい。 |
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どうじゃー、十字架に架けられた惨殺死体や、急いで塗り固められた様な壁、ドス黒い血痕で書かれた誰かの名前とかねえかー？ |
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いえ、残念ながらそんな猟奇的なルミノール反応は全く無しの様であります。 |
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押入れには布団がギッシリ収納され、何か生々しい生活感の残り香を漂わせている。 |
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建物に大きな痛みも無いし、ちょっとガンガって掃除すれば、結構住めそうなトコですおｗ |
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時給でも発生しない限り、まるで住みたかねえけどな。 |
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窓からの眺め。
こうして見ると、ちょっとした城の内部みたいに思えなくもない。 |
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これ見よがしに置かれていた廃車。
ナンバーが取られているのはお約束だが、そんなに古いものでもなさそうだ。 |
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おー、いい感じにアクセントになっちょる車があんじゃねーか！コラ！ |
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この程度、廃墟突撃のプロである自分には、在り来たり過ぎて見る価値も無いであります。 |
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奥の方へ進んでみるとご覧の有様。
草花が元気にアスファルトを突き破ってボボボーボ・ボーボボ状態である。 |
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宿泊部屋である小屋の外観。
なかなか気合の入った紋所ではあるまいか。 |
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室内にはガラス張りのバスルームが。
かつては幾人ものカップルがお楽しみやがったに違い無い。 |
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回転ベッド上をピョンピョンするアラサー２ちゃんねらーのカッパ氏。 |
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ケッ、どうせなら幼女に跳ねて欲しいもんだぜ。
ぺったん、ぺったん、ツルペったん！ってな。 |
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若者のエネルギーがこんなに有り余っているのだから、徴兵制度は復活させるべきかと・・・。 |
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壁に貼ってあった宿泊時間のお知らせ。
午後８時から翌朝１０時までなんだってさ。 |
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建物ごとに外観や間取りが異なる様で、なかなか興味深いのだが、うまい具合に鍵が開いてる所は極僅かだ。 |
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何故か知らんが、ベッドが貝の部屋もありやんした。 |
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リア充な輩は全滅すればいいであります！贅沢は敵だ！ |
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更に奥の方にも建物があったらしいが既に倒壊しており、強固な雑草バリアの所為で近づく事が出来なかった。 |
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そうですね、また他にも廃墟あるかもしれないですし。 |
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そうそう、どうでもいいけど、入口んとこに廃墟名物のアダルトビデオが捨ててあったぜよ。 |
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ほう、これは実に興味深い。
サンプルとして回収し、ラボで分析を・・・。 |
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こうして、日本兵の持つ「HAIKYO NOTE」に、また新しい物件が加わったのであった。 |
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全国の廃墟を制覇するその日まで、撃ちてし止まん・・・！ |
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