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[2009.04.10]

イタリア怪紀行③
~聖なる要塞~



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バチカン

バカチン

ローマ法王何処じゃー!?




マジ勘弁して下さいヨ!
ここでそんな黒くて物騒な形状のもん振り回してたら、天の裁きが直撃しちまいますよッ!

まったく何考えてんの!?信じらんない!バカなの!?死ぬの!?

別に大丈夫じゃって。
せいぜい、ちょっと全クリスチャンを敵に回す程度だってば。

大体、いくら何でも無謀なんですよ!
ろくに装備も固めずに我々が直接バチカンに乗り込むだなんて!
リスクが大き過ぎます!

せっかく近くまで来たんじゃ。奴に軽く挨拶でもしときたいと思ってな。

奴って誰よ?

だから、さっき言ったろ!ローマ法王じゃい!
その強さたるや、あの小林幸子(最終形態)に勝るとも劣らない程だと言われているからな・・・!
是非一度、接見してやりたいという訳じゃ!

※イメージ

さっちゃんと互角!?お、おそろしい!もうダメぽ!

落ち着きなさい、ヨシオ。
大丈夫よ、カトリックの頂点に立って、皆から“パパ”だなんて呼ばれている人よ。きっと優しい感じの爺さんに違いないわ。

そ、それもそうですね。冷静に考えれば。
私とした事が、ついアホな空気に呑まれちまいましたよ。








法王:何事かね?

側近:大変でございます、教皇様!
ホーリー・バリアが悪しき何者かに破られ、このバチカンへの侵入を許した模様でございます!

法王:ほう・・・、低俗な悪魔は入国した時点で即死するというのに、久々に楽しめそうな輩だのう。すぐに見つけ出せ。
場合によっては、余自らが相手いたそうぞ。

側近:ハッ、ただいまガブリエーレ神父率いるエリート・エクソシスト集団に全力で捜索に当たらせています!しばしお待ちを!



おい、あれ!コルテオの人じゃね!?コルテオ!

違いますよ!バチカンを警備するスイス衛兵隊ですよ!

何あのファッションセンス・・・。

そんなこんなで、これからキリスト教の総本山たるサン・ピエトロ大聖堂に入るのですが、それにはドッキドキのセキュリティー・チェックを受けねばなりません。果たして無事にクリア出来るのでしょうか?

うわあ、本当に大丈夫かなあ~。ヤバいんじゃないですかねえ~。

もしヘルズ・ハンマーがひっかかったら、お前らも一味として道連れだから。夜露死苦ー。

はあ?ふっざけんじゃないわよ!
勝手に一人でブタ箱に行きなさいよ、ドアホ!





結果、楽勝で入れました。

しかも何か奇蹟的に天使が光臨しているゥ!!?

どうやら、聖地のガーディアンが動き出した様じゃな・・・!これはウカウカしてられんぞ!

ここぞとばかりに意味不明な事言ってんじゃないわよッ!

サン・ピエトロ大聖堂の内部です。
世界最大の教会というだけあってとても広く、一面にゴージャスな装飾が施されている。
正面の茶色いアーチは「バルダッキーノ」という、聖ペテロの墓上の主祭壇を覆う天蓋。
これは17世紀を代表する建築家ベルニーニによるバロックの象徴的作品で、ねじれた柱はエルサレムのソロモン神殿からもたらされたと言われる大理石の柱を模して制作されたものらしい。
この下には地下墓所へ続く階段があり、そこには歴代の法王の遺体が安置されている。


設計の段階で計算されているという、窓から差し込む光が実に神々しい。宗教的な空気に 満ちた空間だ。
正面にあるのは、「聖ペテロの司教座(カテドラ・ペトリ)」。
これもベルニーニによって手がけられた作品です。
中央に取り込まれた中世の椅子は、神学の基礎を築いた四人の博士達の像によって支えられている。
聖人に随分な重労働を強いたものだ。

ワシもあんなラスボスのっぽい無駄にゴテゴテした椅子が欲しい・・・。

アンタなんかパイプ椅子で十分よ。

得意のダンボール工作で拵えたらいかがですか?

いいか、奴がカウンターで放つ全体魔法「ヘヴンズ・クロス」にはくれぐれも気をつけろよ。油断してっと全滅するぞ。

はい?何つまらない事言ってんですか?

バッカじゃないの。

・・・・・。

ミケランジェロの初期の最高傑作と名高いピエタ像。
「ピエタ(PIETA)」とはイタリア語で「悲哀」の意で、キリストの亡骸を聖母マリアが抱きかかえている構図らしい。
以前見学していたある芸術家が、この像の素晴らしさに嫉妬して破壊しようした為、それ以降はガラスに覆われている。


サン・ピエトロこと聖ペテロの像。
この像の右足を触ると願いが叶うとされているらしく、やたら皆で触ったりキスしたりするもんだから、足が次第に磨り減っているそうです。

おい、あそこの高椅子でチヤホヤされてんの、法王じゃね?

バッカ、あんな色した人いる訳ないじゃない。

よく見て下さいよ、あれはブロンズ像ですよ。

いや、広場とかでよく、像のマネして一切動かずに小銭を稼いでいる奴とかいるじゃん。そんな感じかと思った。

んな訳あっかい!

イエスの跡を継ぎ、「天の国の鍵」を受け取ったとされる十二使徒のリーダーにして、初代ローマ法王とされるペテロは、一説によればローマに宣教に訪れるも、時の皇帝ネロに迫害され、逆さ十字架にかけられて殉教したとされている。
そして、サン・ピエトロ大聖堂はペテロの墓所の上に建てられたと伝えられているが、歴史学的には、ペテロがローマで殉教したとする資料が存在しない為、確証は得られていない。
しかし1939年以降、ピウス12世が考古学者のチームにクリプタ(地下墓所)の学術的調査を依頼した際、紀元2世紀に作られたと思われる墓碑と、丁寧に埋葬された1世紀頃の60歳代男性の遺骨が発掘されており、 これこそペテロの遺骨であるという可能性が高いと目されている。


20世紀半ばに法王として在位していたヨハネ23世のご遺体。
ガラスケースの棺に収められ、現代の科学技術で防腐保存処理がなされている。
皮膚は蝋の様なものに覆われていて人形っぽいが、本物らしい。

遅かったか・・・。

まさかお亡くなりになられていただなんて・・・。

残念ね・・・。じゃあ帰りましょ。

※ザ・勘違い。
現・法王:さあ、早く来るがいい、小童共めが!
八つ裂きにしてくれるわッ!!!


オマケ

ついカッとなって買ったローマ法王ベネディクト16世のお土産グッズ。
ポストカード、カレンダー、フィギュア、ボールペンといった、クリスチャンじゃなくともグッとくる素敵アイテムだ。
置き場に困ったりはしないはず。

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