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“オカルトとアート”は、言わば“素晴らしき余計なもの”である。
まるで古代人が洞窟壁画で描いた宇宙由来の神的存在に、文明の発展に必要な想像力を植えつけられたかの如く、
人類(アーティスト)は奇妙なオブジェや呪物を創り出し、あるいはミステリースポットや珍スポット、廃墟などを結果的に生み出している訳だ。
まあそれはさておき、今回は芸術の秋という事で、去年と今年に開催された少し変わった展覧会をご紹介したい。
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THE ドザえもん展 TOKYO 2017 |
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2017年12月、東京・神楽坂で『THE ドザえもん展 TOKYO 2017』なるものが開催された。
ちょうどこの時期、六本木では本家に当たる『THE ドラえもん展 TOKYO 2017』が開催されており、
主催者側の色々と挑戦的な試みはネットで話題を集めた。
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会場は住宅街にあるギャラリー「eitoeiko(エイトエイコ)」。
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扉を開けると、すぐ目の前に国民的キャラクターによく似た、ヤバいオブジェがあった。
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このうつ伏せの水死体こそ、京都のアーティストである岡本光博さんの“オリジナル”作品『ドザえもん』である。
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はっきり言って完全に出オチだが、こういう実験的な試みは嫌いじゃない。
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見た目は結構ズッシリした印象だが、素材はFRP製のウレタン塗装で、
普通に手で持って運べるくらい軽いらしい。
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言うまでもなく、その名は水死体を意味する「土左衛門」(江戸時代の力士が由来)と、22世紀の猫型ロボットをかけた言葉遊びだ。
日本人なら見た瞬間に分かるような作品にしたかったようだ。
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アートと著作権の関係などを題材に活動する岡本さんは、これまで日本各地でドザえもんの展示を行っている。
元々この作品は、彼が元ネタ漫画のファンであった事から、大学の卒業制作として作ったものらしい。
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また、著作権の権化を遺体にしてギリギリを攻める事で、
見る人に表現の自由について考えてもらいたいという意図や、
ユーモアを受け入れない不寛容な社会にならないで欲しいという、願いや皮肉が込められているのだという。
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壁際にはミニドザ(えもん)が複数展示されていた。
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運搬時にドザえもんが格納される専用の棺桶。
ちなみに、複数の主要メディアから取材が来たそうだが、コンプライアンス的に問題という事で、結局報道が見送られたりもしたそうだ。
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開催期間:2017年12月2日(土)~12月23日(土・祝)
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岡本光博 UFO |
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先日、東京・神楽坂で岡本光博さんの個展『UFO』が開催された。
ちょうど前回の『ドザえもん』展の記事化を検討(時間がだいぶ空いてしまったのでどうしようかと思案)していた折、
これはセットでアウトプット出来て好都合という事もあり、再びちょっくら覗いてきた。
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会場は昨年に引き続きギャラリー「eitoeiko(エイトエイコ)」。
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扉を開けると、やはりすぐ目の前に高速回転するカップ焼きそば・・・いや、謎の円盤型の物体があった。
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これこそ、UFOこと、『未確認回転物体 Unidentified Freespinning Object』である。
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またしても出オチだが、渾身の一撃が返って潔くて心地いい。
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しかし、ただ延々とUFOが回転している光景はシュール極まりない。
回るのが速くて分かりにくいが、著作権のツッコミ対策として一応、
UFOのロゴを反転させたり、写真を差し替えるなどの処理は施しているらしい。
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前回ミニドザ(えもん)があった壁際には、
ミニ(というか通常サイズ)UFOが設置され、これまた発光しながらグルグルと回転していた。
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これらはメキシコのセブンイレブンで売っていたUFOらしい。 やはり回っていて分かりづらいが、確かにパッケージがスペイン語表記だ。
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頭上には、チキンラーメンのひよこちゃんっぽい宇宙人も襲来していた。下のUFOが巻き起こした風圧で、若干揺れ動いている。
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注意深く見回すと、窓の外にまで宇宙人がいた。
全員見つけられるかな?という趣向らしい。
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モニュメントの如く展示されたUFOカップ焼きそばそのもの。
台座の表面には、青森県立美術館で以前展示した未確認墜落物体に対し、
日清食品の弁護士から寄せられたクレームが、むしろ誇らしげに記されていた。
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長文なので斜め読みしたところ、「本来であれば事前に弊社にご相談いただいてしかるべき」といった感じの、明らかに作家側に釘を刺す一文を見つけ、苦笑いせざるを得なかった。
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ただ、ひよこちゃんのインスタにUFO写真が掲載されて、実質コラボを果たすなど、
ある程度は公認の存在にもなっているようだ。 今後も岡本さんの作品に注目したい。
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開催期間:2018年10月5日(金)~11月3日(土・祝)
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