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静岡県御殿場市神山には、「ホテル・ベルビュー富士」ってな山頂の高原に建てられた巨大なホテルの廃墟があるんですよ。 ここはですね、その昔、働いていたボーイが客を殺してその場で自殺し、それ以来、ボーイの霊が出没する様になり、その影響でホテルからは客足も遠のき、ついには潰れてしまったってな噂があるんですよ。 そいでもってね、廃墟と化した後も、肝試しに訪れた人が、ボーイの霊や人魂を目撃したってな報告が多々有るそうなんですねえ。 また、廃墟内には血染めのグランドピアノがあるそうでしてね、誰もいないのに、夜な夜な音色を奏でているらしく、更に、そこの周りで写真を撮ると必ず怪しい“何か”が写るってな話ですよ、ええ。
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前略、スポットに辿り着けません。 |
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あれ~、おかしいなあ。この辺にあるはずなんですが・・・。 |
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カーナビが道を間違えたか、既に建物が取り壊されたんじゃね? |
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いえ、そんなはずはありません。 この付近にあるのは間違い無いです。ここがこうで、こうなって・・・。 |
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ちょっとYahoo!モバイルで検索して場所を調べてみるでござる。 |
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現在地がここなんで、地図上ではこのゴルフ場ら辺の脇道が怪しいんですが、そんな道ありませんでしたし・・・。 |
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ったく、事前の下調べが足んねーからこーなんじゃよ。 で、ニシナギ、何か分かりそーか? |
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車ん中でケータイいじってたら、よりいっそう酔って気持ち悪くなったでござる・・・。しばらく話しかけないで・・・。 |
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調査開始 |
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とりあえず車から降りて徒歩で周囲を捜索してみたところ、目敏く大魔王が約200m遠方で闇に溶け込んでいる建物の様な物体を発見し、そっちの方へ続く長い坂道を下っていったら、ようやく目的地に辿り着けました。 |
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ここに通じる道の入り口部分に保養所みたいな建物があってカモフラージュされてた事もあり、昼間ならともかく、夜は非常に分かりづらい場所となっていました。 近づいていくにつれ、廃墟の巨大さが伺え、圧倒される。 |
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正面ゲートがバリケードみたいので塞がれてたので、建物をグルッと回り込んでエントランスに向かいます。 |
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なかなか雰囲気を感じさせる外観です。 |
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うっひょ~ヽ(゜∀゜)ノこれぞ廃墟だお! オイラも初めて来たのですが、ここはアタリですよ! この感じ、実にいいです!萌え萌え~! |
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エントランス発見。何やら「FUJI LAND」と書いてある。 |
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ヲイ、名前は「ベルビュー富士」じゃなかったっけか? |
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そこら辺の詳細は不明ですが、ここで間違いないはずですよ。 きっと、成田空港が新東京国際空港とも称してる様なもんです。 気にせず参りましょう。 |
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さあ、期待と緊張を胸に、いよいよ建物の内部へ。 廃墟と化しても定期的に訪問者が来る為か、入口の扉は開け放されており、すんなり潜入出来ました。 |
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入るとすぐにフロントがありました。 もはや誰ももてなしてくれませんが。 |
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そして正面は朽ち果てたロビーが広がっていました。 当時は賑わっていた事でしょうが、今や静寂が支配し、何だか分からん物の残骸が転がっています。 |
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何気に自腹で買ってきてる辺り、実はニシナギも結構心スポ巡りにノリノリな感が露呈してますが、今回もゴーストレーダーに反応はあるのでしょうか? |
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右手には階段がありましたが、痛みまくってる感じだったので、とても上り下りする気にゃなれません。 |
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こんなんですから。 |
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隅っこの方はこんな感じ。 一面がガラス張りなので、閉塞感と開放感が同居してる様な妙な雰囲気です。 |
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L字状の構造をしているロビーはそれなりに広く、奥の方は暗くてよく見通せない為、恐怖がかきたてられる。 |
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で、ロビーをしばらくウロついていると、やや奥まった所に・・・ |
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噂のグランドピアノ発見。 |
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ををう! あれこそが夜な夜な誰もいないのに音色を奏でるという、呪われたピアノだにょろ! |
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単に廃棄すんのに金取られるから放置されたガラクタだろ。 |
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でも確かに血まみれだよ、ヲイ!
まあ、誰かの悪戯でスプレーで染められてるに過ぎないんですが、それにしたって夜の廃墟で見るには十分過ぎる不気味な演出です。 噂ではこのピアノの周りで写真を撮影すると、100%心霊写真になるって話ですが、日頃の行いがいいのか悪いのか、残念ながら怪しいモノは写りませんでした。 |
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コイツを除いて。
何の躊躇も無く演奏を試みる源氏池のカッパ。 妙に弾き方が艶かしく見えるのは気のせいだと信じたい。 |
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アヒャヒャ、まだちょっとだけ鈍い音が鳴りますねえ。 |
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あ、先に進んでていいですよ。 オイラはもうちょっとこのピアノの調査をしてますから。 どうも霊的エネルギーが発せられている気がするのです。 |
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てな訳で、大魔王とニシナギの2人は、ピアノのあった場所から更に奥へ進んでいきます。 |
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オラッ、進むぞ。ビビッてねーで、とっとと来いやニシナギ。 |
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ちょっと1人でドンドン先に行かないでって。 よく恐くないでござるなあ・・・。 |
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狭い通路という事もあってか、ここら辺は妙に空気がジメッとした感じがしました。ヤバイんだろうか? |
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通路の脇に厨房がありました。鍋や食器類がそのままにしてある。 ここに隣接しているという位置関係と、その広さから、ロビーにはレストラン的な要素もあったのかもしれません。
で、この先は行き止まりで何も無かったので、引き返したところ・・・ |
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まだカンタービレってた。 (※10分経過) |
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尿意を催したので、ちょっち御不浄へ。 それにしても、そこら中の床や壁、天井がコケに覆われてて何とも不快な場所です。 |
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いいんです。こっちの方から霊気が感じられるのです。 花子さんが男子トイレに出たら違う意味で引くでしょ? |
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で、我々は未知の領域(複数の意味で)へ足を踏み込んだ。 |
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一部お見苦しい表現がございました為、画像を加工してお送りしております。 |
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こ、これは、非業の死を遂げた霊魂による現世の人間に対する訴えが記されたものなのでは・・・! |
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でもって、フロントの奥へ進んだところ、従業員専用の領域に出て、さらに進むと頑丈そうな階段があったので、下っていくと・・・ |
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半地下の様な1階(エントランスが2階だったので)に辿り着きました。 さり気にオーブっぽいもんが写ってますが、屋内の換気が全然されてない場所であったので、単に埃が反射したものとも考えられ、残念ながらこんなもん如きをいちいち霊とは結びつけられません。 もっとも、湿気が多い場所の為、埃はあまり舞わないっぽいですが。 |
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従業員用のものと思われるトイレがありました。 個室の板が腐っている為、先程の来客用のトイレよりもえらくボロい感じです。 |
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こっちには流し台がありました。 従業員用の簡単な厨房みたいな部屋だったんでしょうか? |
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ベッドの残骸がありました。 恐らくここは、従業員用の仮眠室だったのでしょう。 ベッドの上下の空間配分が明らかにおかしいですが。 |
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木造の机や椅子とかが乱雑に積み重ねられてました。 皆はこんな状態になる前に、日頃から整理整頓を心がけましょうネ。 |
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こっちの部屋には、洗濯機に乾燥機、プレス機っぽいものが置いてありました。 まあ、そんな事より、撮影時はその存在に全然気づかなかったのですが・・・ |
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カマドウマって恐えよな。 |
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にしても、霊いねーな、霊。まあ、いつもの事じゃが。 |
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今んとこゴーストレーダーにも何の反応も無いでござるね。 |
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これだけの広さですから、そうそうエンカウントしないのかもしれません。ただ、先程から何となく嫌な気配は感じますヨ・・・。 |