呪われた樹海賊たち

ヨーホーヨーホー、樹海賊暮らしッ♪

・・・大魔王さん、その顔は何のつもりですか？

バカタレ、見て分からんか！？
私の事は“キャプテン大魔王”と呼びたまえ！

役職名が重複して訳分かんねえっすよ・・・。

海賊ってよりはアーティスト気取りのテロリストっぽいですけどね。

どうでもいいから、そろそろ帰る仕度しますお。

樹海は手強い・・・。
これが、最後の探検になるかもしれないな・・・。

・・・・・・。

どうした、ジョー。

・・・隊長、何か妙な音が聞こえます。

どんな音だ？

ブホッ、プス～ッ、ボフッ・・・です。

・・・俺の屁の音だ。

・・・・・・。

西ナイル・ハクナマタタ・アナコンダ・・・！
見たところ５ｍはあるな・・・！
おっそろしいぃ、あれは人間だって丸呑みにされるぞ、なあ、おい・・・！気をつけろ・・・！

どうします隊長、ナイフで仕留めますか・・・！？

いや、ダメだ！あえて危険を冒す必要は無い・・・！
勇気と無謀は違う、迂回して進もう・・・！

・・・・・・。

どうした、ジョー。

・・・隊長、またもや何か妙な音が聞こえます。

オマエ、いくら何でもちょっといろいろ受信し過ぎだぞ。
たしかに、今日は腹の調子が悪くて断続的に屁が・・・

おちちっ、おちちけえいいッ！！（訳：落ち着け）

隊長、アレは一体・・・！？

樹海人だ・・・！
古よりこの森に住み着き、よそ者を次々と血祭りにあげているという、おっそろしい輩だ！
以前訪れた時にも遭遇したのだが・・・、だ、だいぶ容姿が変化したなあ、おい・・・。幸い我々の存在には気づいていない様だが・・・。

・・・この隙に忍び寄って、背後からヤりましょうか？

いや、ダメだ！いくらオマエでも危険すぎる・・・！
それに下手したら奴さん「あと２回変身を残している」とか言い出しかねんぞ・・・！

何処かへ去っていきましたね・・・。奴は一体何者なんでしょうか・・・。

密林の探検は想像を絶する危険で過酷なものであった。
その貴重な体験の中で、生き延びる為にはいかに危険を察知する能力が大切かを我々は改めて思い知らされた！
しかしそれはジャングルの中だけに限ったことではない！
世界情勢が緊迫し、水と安全はタダではなくなったと言われるこの時代、あらゆる所に危険は潜んでいる！
我が身を守るためにも野性を失ってはならない！！
今回の探検の成果は、例え、どんな困難にぶつかろうとも決して諦めないという、強い信念に基づいたものに他ならない！

世界中の全ての謎は、解明する為にある！！

あれコレ、コンパスかと思ったら「どこでもベープ」じゃねーか。