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[2021.10.13]

山口PARK
~住宅街に聳え立つ巨大モアイ像~



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モアイ像と言えば、イースター島の守護神で古代文明の遺物として知られるが、同じ島だからか日本各地にも結構設置されている。
2013年には東日本大震災で被災した宮城県南三陸町に、復興祈願でイースター島が本物のモアイ像を寄贈し、話題になった(※1)。

※1:イースター島が他国に贈ったモアイ像としては世界初の事例。
元々イースター島のあるチリ共和国と南三陸町は、1960年のチリ地震で共に甚大な被害に見舞われた過去から、 1990年より津波の記憶を残すべく友好関係を結んでいた。
翌年にはチリ人彫刻家に依頼して作ったモアイ像が南三陸町に設置されたが、2011年の東日本大震災で流出した為、 被害に心を痛めたイースター島の長老会によって、島内の石で作った本物の像が贈られたという。


そうした日本モアイ史(?)の中でも、恐らく最新作に当たると思われるのが、埼玉県上尾市の住宅街に聳え立つ巨大モアイ像である。


高さは2階建て民家くらいで、面長なオリジナルと比べて輪郭が若干短い印象ながら、精悍な顔立ちで大空を見上げているのだ。


現状は門が施錠されて敷地内には入れないようだが、巨大モアイ像の手前には、まるで搭乗用の階段の如く滑り台が置かれ、 その横には造形見本なのだろうか、ミニ・モアイ像の姿が確認出来る(※2)。

※2:側壁の屋根にはソーラーパネルが設置してあるようだった。
太陽が昇る東の「East」=イースター島繋がりかどうかは不明。


また、入口付近にもおかっぱ頭のようなモアイらしき顔がある。


巨大モアイ像にも記されているが、ここはその名も「山口PARK」。
建設業などを営む実業家・山口伸廣氏が建造した公園らしい。


その理由は、山口氏が2020年に亡くなった弟を偲び、心を癒す為、彼の慰霊碑として自身が好きなモアイ像を建てたのだという(※3)。
てっきり新築戸建てが建つのかと思いきや、出来上がったのはまさかの巨大モアイ像で、さぞ近所の住人達も驚いた事だろう(※4)。

※3:神奈川県真鶴町の山道にも、草むらの中にポツンとモアイ像(通常サイズ)が建っている。
これも山口氏が自身のお守りとして、所有する土地に作ったものらしい。

※4:山口氏が自ら型枠にコンクリを流し込み、ユンボを操作するなどして製作したようだ。
ただ、まだ完成した訳ではないらしく、今後コンクリ部分をオリジナルに近い質感の泥パックで覆う模様。 正式な完成を察知次第、本記事でも写真などを追加したい。




なお、実は大宮駅前にある「ロケットビル」(※5)も、山口氏が自身の誕生日祝いで建てたようだ。何かにつけデーハーでビッグである。

※5:バブル時代の1989年に建造された、金ピカなロケット型のビル。
元々は内部に山口氏が趣味で集めた骨董品の美術館があったが、現在は商業店舗が入居している。 建設当時は会社の業績も絶好調で、外壁を金色にするだけで1億円もかけたという。
また、わざわざアメリカのNASAまで実物のロケットをスケッチしに行ったとか。
しかし、バブル崩壊後は業績が悪化し、やむなく山口氏はビルを手放したようだ。


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