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全国各地を巡っていると、意外な所で有名キャラを模した何かと出くわす事があるが、特に多いのは“国民的猫型ロボット”の像だ。
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招き猫代わりに店前や道端にあるパターンをよく見かけるが、中には格式高いはずの聖地に設置され、珍スポット要員と化している事も。
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その顕著な例が、静岡県富士市の「富知六所浅間神社」だ。
安産の神にして富士山南麓の鎮守だが、通称「ドラえもん神社」と呼ばれている(※1)。
鳥居越しに覗く神社は平凡そうな佇まいだが・・・
※1:旧地名が三日市である為、「三日市浅間神社」とも呼ばれる。
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参道沿いには狛犬や燈籠を差し置いて、何故か見覚えのある面々が立ち並ぶ(※2)。
※2:なお、2021年現在、参道の像は撤去もしくは移動したのか、その姿は確認出来ない。
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著作権対策なのか単にヘタクソなのか、
コレジャナイ感を放つ微妙な造形で参拝者を出迎えるのである。 周囲には何の説明も無く“少し不思議”だ。
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それぞれ誰だか一応分かるものの、全体的に原作とは似ても似つかないクオリティー。
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塗装も靴や襟など一部にだけ彩色がある状態で、とても中途半端な印象である。
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特にのび太としずか像は、修正を重ねて苦労した跡も見受けられるが、結果的に小学生らしからぬ老け顔なのが笑いを誘う。
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ドラミはリボンが妙に尖り、鼻がデカい。
心なしか泣いている気さえする。
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また、ジャイアンは毒素を抜かれ、無邪気を通り越してバカっぽい感じに。
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ただ、困難に思われたスネ夫の3D化については、新たな解釈の可能性を感じさせなくもない。
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社伝によると、第5代孝昭天皇の時代(紀元前5世紀頃)に富士山腹に創建された後、
噴火の影響で延暦4年(785年)に現在地へ遷座。
通常の「浅間神社」は木花開耶姫命だが、ここはその父神の大山祇命を主祭神としている。
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社殿は2ヶ月前に約250年ぶりに改築されたばかりで、真新しい材木の香りが漂っていた。
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そんな境内の中央には・・・
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まるで地蔵に化けたつもりのタヌキのような、国民的猫型ロボットの像がポツンと立つ。
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こう書くと、「ボクはタヌキじゃない!」という怒りの声(CV:大山のぶ代or水田わさび)が聞こえてきそうだ。
ちなみに、更新日の9月3日はドラえもんの誕生日(2112年生まれの設定)。
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参道の石像に比べると、意外とマトモなクオリティーではある。
余談だが、大長編『のび太の魔界大冒険』には、彼らが魔物メジューサ(神話のメドゥーサが元ネタ)によって石にされてしまうトラウマシーンがあり、
なんとなくそれを思い出させる状態だ。
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もしも遠い未来でこの像が発掘されたら、大昔はこんな神が崇拝されていたのだと、学者達が大真面目に議論するのかもしれない。
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石像自体は、七五三の参拝者が多いので、子供が親しめるように設置されたようだが、
“フジ”繋がりという事でF先生の力を借りたのだろうか。
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ちなみに、
像の背後の東側には、樹齢約1200年の御神木である太さ13mのクスノキがあり、静岡県天然記念物に指定されている。
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さらに境内をよく見ると、彼の天敵であるネズミの黄色い種も2体設置されており、大胆なコラボに電気のような衝撃が走る。
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余談だが、訪問した2016年8月当時はスマホゲーム『ポケモンGO』の配信開始直後。当然のようにこの神社もポケストップだった。
ピカチュウ像とかあるだけに、レアポケモンを期待して試しにプレイしたが、残念ながら雑魚キャラしかいなかった。
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なお、同地には夜間(2017年)にも訪れている為、せっかくなので併せて掲載しておく。
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暗闇の中でフラッシュに浮かび上がる彼らの姿は、“少し不思議”というより“少し不気味”だった。
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