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“日本一暑い町”争いで、近隣の埼玉県熊谷市と無駄にデッドヒートを繰り広げた群馬県館林市だが、意外な所に納涼スポットがある。
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昔この町の自然公園内には、何故かお化け屋敷が置かれていた。
残念ながら現在は閉業し、公園の片隅にある建物は倉庫となり、そこに仕舞われたお化けの残骸だけが、僅かに往時を偲ばせる。
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2000年代頃まで営業していたが、客足の減少で潰れ、
やたらデカいフランケンシュタインだけが処分出来ずに取り残されたようだ。
その後、建物を倉庫として再利用する際、従業員から見えないよう入口周辺をトタンで覆ったものの、
何故か肝心の部分が露出する状態に。 |
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以前はもう少しはっきりした顔立ちだったようだが、長年風雨に晒された結果、皮肉にも現役時代を凌駕するグロいビジュアルと化した。
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ところで近年、この“腐乱したフランケンの巨顔”が見つめる約1km先の住宅街に、何の因果か新たなお化け屋敷が誕生したのだ。
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なんと自宅を魔改造した個人運営の施設で、その名も「館林お化け屋敷」。 完全予約制で、オーナーの都合の良い日に入場可能。
入場料は訪問者の気持ち次第の値段となる。
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看板も無く、外観は至って普通の木造2階建て民家だ。
特に古さも目立たないが、強いて言えば家中の雨戸が締め切られているのが、若干の違和感を抱かせる。
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半信半疑で恐る恐る玄関扉を開けると、廊下の奥には確かに、お化け屋敷の入口が。
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どうやら“呪われた事故物件”という設定らしい。
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閻魔大王や骸骨モナ・リザの圧が凄いソファーで待機の後・・・
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準備を終えたオーナーから受付で説明を受けるとともに、半分に割れた“封印の護符”を渡され、いざ内部へ。
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まずは小部屋で、天井付近の壁に映し出された、この家の曰くを伝える不気味な映像を数分視聴する。
いつから始まったのか分からないが、築30年のこの家に入った者には"災い”が降りかかる・・・といった感じのストーリーだ。
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その先はネタバレになるので詳細を省くが(撮影も禁止)、1階の台所、居間、仏間からなる暗闇の迷路を進む事になる。
突如襲い来るお化けに驚かされながら、何処かにある護符の半分を探し出し、最後に石板に嵌める事で脱出となる。
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内部は真昼間の一軒家とは思えない程暗く、想像以上に奥行きがあるように感じられた。
手探りで移動した為、うっかり何度もお化けの髪の毛を掴んでしまう恐怖を体験したが・・・
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実はちょっとした手違いで、通常よりも室内の明かりが少なかった事があとで判明。
遊園地の施設とは異なり、想定外の事態が発生するのも、個人運営ならではの面白さだ。
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館林お化け屋敷の現バージョン「呪いの家」(※1)は、2020年12月に完成したばかりらしい。
手作りだが、不意に機械仕掛けのお化けが意外な所から出現するなど、
大の大人でも思わず悲鳴を上げるレベルの本格的な演出だ。
※1:2階もお化けこそ出ないが、やはり暗闇を彷徨う別のアトラクションになっている。
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それもそのはず、オーナーの木村氏はお化け屋敷クリエイター。
普段はアミューズメント施設の装飾やオブジェの他、各地のイベントでお化け屋敷を制作したり、特殊メイクなどを手掛けているという。
この夏も東北のデパートでお化け屋敷を営業するとの事だった。
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背筋も凍る恐怖の家が次の犠牲者――アナタの訪問を待っている。
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