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福岡県桂川町には、「王塚古墳」という神秘的な装飾古墳がある。
その古代のロマンとデザインは、古墳に興味が無い人をも引き込む魅力を宿しているのだ。
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この王塚古墳は、6世紀前半に造られた前方後円墳である。
採土工事で半分以上失われているが、復元すると全長約86mに及ぶ。
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国の特別史跡に指定された石室は、保存の為に普段は封鎖されている。
内部を見学出来るのは、春と秋に年2回ある特別公開の時だけらしい。
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しかし、どうかご安心を。
古墳の麓には、古墳っぽいドーム状の「王塚装飾古墳館」が建ち、
リアルに再現された“実物大の石室”に入場出来るのだ。
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時空を遡る感じの鏡張りのゲートから展示室へ。
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広々とした円形の空間には、古墳にまつわる情報やジオラマ、副葬品のレプリカなどが展示されている。 |
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そもそも装飾古墳とは、内部に線刻や彩色などの装飾がある古墳の総称で、4~7世紀頃に数多く作られた。
日本全国で約600基のうち、半数以上は九州地方に集中している。
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その中でも特に美しい王塚古墳は、元々ただの土盛りと思われていたが、1934年の採土工事中に偶然、石室が発見された。
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6世紀頃の大豪族“穂波の君”の墓とみられている。
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石室のレプリカは、館内の中ほどにあった。
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内部はほぼ全面に、赤・黄・緑・黒・白の5色でカラフルな壁画が描かれている。 色数は装飾古墳で最多。
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横穴式の石室は2室に分かれ、後室の奥壁の上部に特徴的な石棚、下部には遺体を収める石棺がある構造となっている。
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各文様のモチーフは騎馬や刀、盾、弓、まじないの図とも言われるが、全ての意味は今も解明されていないという。
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特に三角文と呼ばれる独特の文様は、呪術的で不気味ながらも、包装紙の柄のようなオシャレさを感じさせる。
魔除けの意味ではないかと考えられているようだ。
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