900人が集団自殺したカルト教団「人民寺院」の新たな犠牲者の遺骨が見つかる

教祖ジム・ジョーンズ（ジェームス・ウォーレン・ジョーンズ）▲ 人民寺院は1955年にアメリカのインディアナ州インディアナポリスで設立され、「人種差別撤廃」を掲げて活動を開始する。 当初はマスコミでも優れた社会活動として報道されたが、やがて極左思想に傾倒し過激化していき、後の悲劇を招く事となる。 信者が全員息絶えた後、自らは銃でこめかみを撃ち死亡した。

先日、南米ガイアナのテラウェア州ドーバー市の元葬儀場の建物で、 地元当局の職員によって、かつて存在した狂信的なカルト教団「人民寺院」の信者のものと思われる9人分の新たな遺骸が発見されたそうです。
人民寺院は、元々アメリカのキリスト教系新宗教だったそうなのですが、 教祖ジム・ジョーンズの号令のもと、1973年にガイアナに信者達と移住して、ジャングルの中に「ジョーンズタウン（正式名称はPeople's Temple Agricultural Project）」なる独自のコミュニティを形成し、 外界を遮断して自給自足の生活を行い始めたそうです。
しかし、コミュニティの実態は恐怖政治による監禁生活であったそうで、 ジョーンズらによる信者への暴力事件が横行し、団体は徐々に崩壊していき、 1978年にはとうとう、ジム・ジョーンズが「革命的自殺」「別世界への旅立ち」を訴え、 実に信者914人が集団自殺を決行するというショッキングな事件を起こしたヤバい団体です。

演説するジム・ジョーンズ▲

自殺方法は大きな鍋に入ったシアン化合物入りの飲料水を飲んだり、 シアン化合物を注射するというものだったそうです。
しかも死者の中には無理やり自殺を強要された者もおり、逃げ出そうとする者は銃殺され、 実は300人くらいは他殺であったとも言われているそうです。
また、18歳以下の子供も267人いたとか。
集団自殺の直接のきっかけとなったのは、 信者の家族からの依頼で、11月14日にジョーンズタウンの内部調査に訪れていたカリフォルニア選出のライアン議員一行が帰路、 人民寺院の信者達に襲われて議員含む5人の死者と負傷者を出した事によるそうで、 つまり、勝手にテンパって自分で自分を追い詰めてしまった所為みたいです。
この惨劇から40分後の午後5時頃、「ホワイト・ナイト」と呼ばれる夜間召集（以前から行われていた模擬集団自殺の儀式）がなされ、 教祖ジョーンズの拡声器による演説の後、ついに死の儀式が決行されたそうです。
この時の人民寺院の最後の瞬間が録音されたテープは後に公表され（YouTubeで視聴可）、 あまりの生々しい様子と、やがて周囲が静寂に包まれる内容が世間に大きく恐怖を与えたそうです。

ジョーンズタウンの信者達の家▲

ジョーンズタウン事件後、彼らの遺体（大部分は黒人と女性）は全員の身元が特定され、埋葬の準備の為にドーバー空軍基地の霊安室に運ばれたと思われていたそうですが、この度伝えられるところによると、 元葬議場の建物の30個以上の容器が残されていたそうで、 それを職員が調べたところ、集団自殺事件で死亡したと思しき9人分の人間の火葬された遺骨を発見したそうなのです。
国土安全保障省の広報担当者キンバリー・チャンドラーさんは、 「私達は彼らが何故そのまま放置されていたのか理由は分からない。 しかし、私達がすべき事は、彼らの遺族を探し出して、手を差し伸べてあげる事です」 という風にニュースサイトに語っているそうです。

・・・まさか今更また遺骸が発見されるなんて・・・って感じですよね。
ところで、「People's Temple」で画像検索すると辺り一面を埋め尽くす死体の山のイメージが沢山出てきちゃいますので、 良い子の皆さんはくれぐれもマネせず、早く夏休みの宿題をやってくださいね。
私もまだ終わってませんけど。（全員ドン引き）

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