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歴史は様々な手法で後世に伝えられるが、しばしば独特過ぎる味付けによって、
人々を魅惑のパラレルワールドへと誘う事もある。
そんな訳で今回は、人里離れた山奥にある奇妙な恐竜洞窟をご紹介。
多少でも悠久の時代に思いを馳せて貰えれば幸いである。
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2015年5月、和歌山県かつらぎ町の田舎道にて。
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閉塞の世に活路を斬り開く平成のラストサムライ、オカフジ隊長だ!
面白い洞窟があるっていうんで、今回も探検に来たよ! |
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どんだけ狭い場所彷徨うのが好きなんじゃよ・・・。
しかし、こんな山奥にマジで「恐竜ランド」なんてあるのか・・・!? |
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何でもいいから、もうちょいアクセスし易い場所にあって欲しいですよ・・・! |
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絶望的な大自然を横目に、我々は目的地へと急いだ。
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いやあ、なかなか風光明媚なトコじゃないか。 こんな天気の良い日は、早く洞窟後のコーヒーで一杯やりたいなあ。 |
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そんなに飲みたいなら普通に駅前のスタバでも行けよ。 |
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まあ、ロストワールドに相応しいロケーションではあるようですね・・・。 |
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小原洞窟恐竜ランド&極楽洞 |
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ヒト気の無い細い山道をしばらく進み、気持ちもだいぶ心細くなった頃、
道端にプテラノドン型のあずま屋を発見。
明らかな恐竜ランドのフラグで、一応に安堵した。
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それにしても、「なるほど、その手があったか!」と思わせられる斬新な翼竜の活用方法である。
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程なくして、恐竜ランドの正門に到着。
道中、「施設があったとして本当に営業してるのかよ」と疑心暗鬼にかられたものだが、どうやら杞憂だったらしい。
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例の雄大な感じのテーマソングが聞こえてきそうじゃな。 |
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やはり、琥珀の中の蚊から恐竜のDNAでも入手したのでしょうか。 |
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駐車場には、これ見よがしにデーンと佇む巨大恐竜の姿が。
体長22mのディプロドクスである。
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こりゃまた、随分と大きいなあ。 まるで後ろの木がなぎ倒されたみたいじゃないか。 |
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受付で入場料(大人800円)を支払い、洞窟の入口へ。
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入口前の広場にも恐竜が数体いた。
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柵の向こう側にあるので、公園遊具のように直接触れ合う事は出来ないが、なかなか精巧な造りである。
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ただ、このかつらぎ町(旧花園村)からは、別に恐竜の化石が発見されたという事実はなく、土地柄との関連自体はないようだ。
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不気味に開け放された入口。
この洞窟内部はざっくり3階層になっており、最下層には2007年に「極楽洞」なるものが新設されたという。
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置き場に困ったフィギュアみたいな恐竜のレイアウトじゃな。 |
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洞窟の由来を説明するユルい看板。
ここは江戸時代から昭和37年まで銅を採掘していた坑道跡で、林業家の上西巌さんが自身の所有する山林で、
シイタケを保管する場所を探していたところ発見したそうだ。
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その後、これは村おこしに使えそうという事で、知恵を絞った結果、1992年7月に恐竜ランドとしてオープンした。
すると翌年公開された映画『ジュラシック・パーク』が大ヒットした影響を受けて、村の山道は数キロに渡って車の列を成したという。
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これから洞窟に入ろうというのに、閻魔大王がメラメラした
期待と不安を煽る看板。
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さっきバスの窓から見えたキリストの看板に、「天国か地獄か あなたの行き先は 聖書」と書いてありましたが、両方だったようですね・・。 |
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明らかに以前は「霊界の」と書かれていた部分がムリヤリ修正されていたが、見なかった事にしよう。
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それでは、いざ全長500mの洞窟内部へ。
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ちなみに入口に貸しヘルメットが常備されているが、誰も被っていく気配は無かった。
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バケヤロウッ!命を守ってくれる大事なヘルメットだぞ! 危機センサーをMAXにしろッ!
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ゴゴゴゴゴ・・・
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少し進むと分岐地点に出た。内部はヒンヤリして、とても湿っぽい。 年間を通して気温は12~13度に保たれているという。
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!!?
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草食竜っぽいやつ(スティラコザウルス)がいた。
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わ、私は恐竜の中でも特にこの恐竜が好きなんだよ・・・! |
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ちなみに手前に置かれたタマゴは、スタンプラリーになってました。
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結局右のルートを選択し直して先に進む。 ところで、このチンタラしたペースだとエラい長い記事になってしまうので、ここからは巻きでお送りします。
と、その時である!
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ギャガ━━ン!
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探検隊の前に立ちはだかる恐竜の数々!
我々は果たして、この弱肉強食の暗黒迷宮から抜け出す事が出来るのだろうか!?
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近づくとライトアップされて唸り声が聞こえるのが憎い演出ですね。 |
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おい!お前らもうちょっと一体一体丁寧にリアクションしろよ! |
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恐竜の密集地帯を過ぎ、さらに地底奥深くへ向かうと、
何やら禍々しい雰囲気の門があった。
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門の手前には、とても罠くさい「ふれると勇気と力が授かる鬼の金棒」が設置されていた。
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電飾に彩られた長い坂を下っていくと・・・
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!!?
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ギャガ━━ン!
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なんと地獄が出現!
閻魔大王とその配下が、メラメラと我々の前に立ちはだかった! そう、ここが噂の極楽洞である!
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子鬼が鍋パーティーでもやってるのかと思いきや、よく見ると手や釜の中に人間が入っており、
全然大鬼だし阿鼻叫喚の焦熱地獄であった。
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鬼自身も結構な業火に晒されてますが大丈夫なんですかね・・・。 |
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これまた微動する牛鬼と餓鬼みたいな奴ら。
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よく見んと動いているかどうか気付かないレベルじゃねーか・・・。 |
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何故ここにテクノロジーを取り入れてみたんですかね・・・。 |
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先程の草食竜と同じノウハウが存分に生かされているようだな・・・。 |
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2次元でもエグい拷問模様の地獄絵図があった。
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鏡の前に立つと鬼が現れる「不思議おもしろミラー」。
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油断するなよ、他にどんな仕掛けがあるか分からんからな。
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多くの領土を地獄に奪われ、申し訳程度にあった極楽要素。
怪しいBGMとともに、良い行いをすれば天国に行けると説く音声が流れていた。
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十分堪能したので、霊界からの脱出を図る。
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頭上から滝が流れ落ちていたりして、モタモタしてると飛沫で結構濡れる。
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気をつけろ、足元が滑りやすくなってるぞ。(ズルッ)うわあッ!? |
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ようやく元いた階層へ戻れたかと思いきや、
省エネな感じのティラノサウルスが、
イッちゃってる感じの目つきで微笑みかけてきた。
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レアアイテムっぽい「幸運の力石」。
入場券の裏に重さを書いて当てると、売店で景品が貰えるらしい。
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パワーストーンとは言え、必要以上にセキュリティが厳重じゃな。 |
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漬物石にちょうど良いサイズなので、盗難を警戒してるのでは。 |
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通路の突き当たりにあった蛍光鉱物の展示。
暗闇の中、紫外線を当てられ綺麗に光っていた。
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鉱山だった事を急に思い出したかのようなコーナーですね・・・。 |
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冥土を迷走した末、なんとか地上に脱出。
なお、実はこの施設には、
ドイツのザウリアーパークに行きたい願望を和らげるつもりで、
恐竜要素を獲得しに訪れたのだが、むしろ燃料補給となったのか、この探索のちょうど1年後に我慢できず結局行ってしまった。
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迷って脱出に手こずったせいで、もう高野山に寄る時間ねーじゃねーか。 |
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あの、珍スポ>世界遺産みたいな旅のスタイル、そろそろ見直しませんか? |
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次回「珍☆時空旅行(後編)」は岐阜県の関ヶ原からお送りします。お楽しみに。
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