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[2013.02.02]

エログロ・ノスタルジック・フューチャー



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新宿四丁目で先日まで 開催されていた『新宿秘宝館』。
珍スポットの造詣が深く、多数の著作を持つ編集者・都築響一氏の貴重な猥褻物コレクションの一部が陳列され、多くの 注目を集めた。
普段こうしたイベント色の強いネタはなんとなくスルーしていたのだが、会期終了直前になって、 他ならぬ都築氏プレゼンツという事と、 近所まで来たついでにせっかくなので寄ってみる事にした。



新宿秘宝館


1ヶ月限定で開かれた秘宝館の会場は、 喧騒の大通りから一つ細い路地に入り、新宿という大都会のど真ん中である事を忘れさせる、 うらびれた雰囲気の場所にある。

あんまりさり気ないから、うっかり一度通り過ぎちまったぜ・・・!

駅から徒歩5分とは思えない感じですが、 本当にこんなトコでやってるんですか・・・?


会場の「ギャラリー新宿座」は、縄文時代や東南アジアの住居みたいな高床式の建物。
甘酸っぱい青春がめくるめく都立高校のすぐ裏手という立地にあり、 まさに日常にこじ開けられたエロス空間たる異世界の舞台としては打ってつけ(?)の場所かもしれない。


2階の入口に続く螺旋階段の前でゾンビの紳士が出迎えてくれた。
「現在大変混雑しております」と、お顔とはギャップのあるマトモなアナウンスをしていただいた。

いつ頃からそんなに腐り始めたのですか?

くだらない事聞いてないで行きましょうよ・・・。


ギャラリーの入口は黒塗りで、 この先が18禁のアダルトゾーンである事を伺わせる垂れ幕がかかっており、 ちょっとしたお化け屋敷の様な雰囲気(ゾンビもいたし)。


入口付近には何故か亀甲縛りされたサボテンが。

こいつァ油断ならぬな・・・!

入る前からハレンチな・・・。


中に入るとまず正面に秘宝館好きにはお馴染みの看板があった。
今回の展示は、 80年代から2000年まで三重県鳥羽市にあった秘宝館「SF未来館」に収蔵されていたものの一部(閉館の際に 都築氏が個人的に買い取った)が並べられているのだ。

そして受付のお姉さんに入場料1000円を支払い、促されるまま展示スペースの部屋に進んでいくと・・・


ギッシリ超満員。
いくら新宿で会期終了直前の週末とはいえ、まさかこれ程まで混んでいるとは・・・ 正直ナメていた。
秘宝館と言えば、地方の温泉街などのアクセスの悪い土地でひっそりと、それこそ閑古鳥な感じで運営しているイメージがあるが、 これはどうした事か。
今や情報も飽食の時代、ネットに慣れ親しんだ若者達は普通のものでは物足りず、 昭和のエロスとノスタルジックさが返って新鮮に思えて、 刺激を求めてこれだけの人が集まったのかも知れない。
今、若者の間で秘宝館がアツい・・・!(知らんけど)

ちょっとエロい奴が多過ぎだろ・・・。

熱気ムンムンじゃないですか・・・。

8畳くらいの狭い部屋に20~30人もいる為、 間合いもろくに取れない劣悪な環境だが、仕方なく撮影続行。


展示物はどれも70年代っぽいレトロSFの雰囲気で、 “1999年、ノストラダムスの予言通り地球は壊滅的破壊を受け、 人類も殆ど死滅。すると地球の惨状を知った宇宙人が襲来し、 生き残った人類を狩り集め、優良種だけを交配し、 促成栽培する事で究極の人体=超未来人間を作ろうとしている”という 中2妄想設定のストーリー仕立てになっている。

こんな内容だから2000年になった途端に閉館になったんじゃろが・・・。

ある意味で潔い最期だった訳ですね・・・。


口と股間にはホースがつけられており、 短期成長イースト菌などを使った 人工的な促成飼育により、子供も3年で肉体年齢18歳まで成長する。

短期成長イースト菌て一体何だよ。

パンの材料みたいなやつじゃないですか・・・。


それにしても、成長するごとにナイスバディーになるのと反比例して、顔がブスになっていくのは何故だろうか・・・。

ブスじゃな。

ブスですね。


促成飼育を制御し、 知識を脳に入力するコンピューター。
昔の特撮映画に出てくるような適当にボタンや計器が配置されたチープな感じが素敵。


成長増進カプセルに入れられた子供。


柔らかなピンク色の光が包む中、 宇宙人に強制的に生殖させられ、艶かしく身悶える女性。
宇宙人の高官らは自ら作り上げた人類の美しさに劣情を抱き、 肉欲と酒に溺れるようになっていく・・・という事だそうだ。

未来と言うか違法風俗店じゃねーかヨ。

ツッコミ所が多くて処理しきれないですね・・・。
いやツッコミ所ってのは変な意味じゃないですよ。


ハッスルし過ぎて大事なヅラが取れちゃってるけどな。

このヅラ持ってる女は何係りだよ!?

悦に入る表情がマジキチな感じで怖いですね・・・。


優良種を交配して作られた超未来人。
両性具有となり身長2m30cmまで巨大化した、究極の人類の姿である。

なんて見事な武器を持ってやがるんだ・・・!

究極の人類はセックスマシーンなのか・・・。


妖しく輝くミラーボールの下、巨人の頭が突き出し、 それを取り囲んで凝視する人々の姿は、 こうして見ると実にシュールな光景である。


片隅にあるカウンタースペースでは、会期中の土曜日だけゾンビバーが出店されている。
血まみれ傷だらけの強烈な姿のゾンビ嬢が、 「顔面騎乗」「マラビンタ」「ゾンビ菌」「さち子の聖水」といった卑猥なドリンクメニュー名や、 やたら「チ●コ・マ●コ」などの放送禁止用語を連呼していた。
また、500円で客にもゾンビの特殊メイクをしてくれたりと、濃厚なサービスが提供されていた。

おい見ろ、ぽっちゃり系のゾンビがいるぞ。

気をつけて下さい、目を合わすと感染させられますヨ。


しまった!倫理無視のゾンビ嬢にロックオンされた!
このままでは肉棒を噛みちぎられてしまう・・・!

すいません、ホントすいませんでした。

もうゾンビとかそういうベクトルでなく怖いよママンッ!


逃げるように反対側の展示スペースに移動。
生き残った人々は宇宙人に狩り集められ、 肉体検査や頭脳検査、生殖能力検査などが行われ、 高い能力をもった人間のみ選抜される。


精液を強制的に注入される女性。
新生児を生産する為のえげつないシステムだ。


完全な人間に近づく為に脳移植される女性。
ダイレクトなやり方もさる事ながら、何より凄い顔である。

ブスじゃな。

ブスですね。


きちんと棚に保存された脳などの人体のパーツ。


壇蜜も躊躇うようなこのエロさ。宇宙人も巨乳好きらしい。


こちらの女性もホルスタインの乳搾りの如く、 特殊な専用マシーンで、採取された精液が強制的に注入されている。

マニアックなSMプレイやんけ!

悪趣味にも程がありますね・・・。


この妙に堂々とした変態紳士が精液の提供者。
宇宙人が見張る中、股間に取り付けられたホースから直接採取されている。これは全然萌えない『To LOVEる』だ。。

こんなライン作業みてーなハーレムは嫌じゃ・・・。

体が持たず枯れてしまいますよ・・・。


瓦礫だらけの地上で、 宇宙人に捕らえられた女性。
絶叫の女性に比べ、驚くほどテンションが低い宇宙人の無表情さにも注目だ。

宇宙人のくせにホームセンターで売ってそうな安っぽいロープで縛りやがって・・・。

女の方も無駄に巨乳なのがアダになった様ですね・・・。


家畜の様に扱われる未来世界の人類。 レズプレイではない。


サイボーグ化に不適合と判断され、 生体消滅処理装置で処分されるダメ人間。 やはりお化け屋敷っぽいおどろおどろしさがある。


それにしてもブスだ。
ロウ人形なんだからもう少しどうにかできなかったのだろうか・・・とも思うが、これもまた、B級っぽさを醸し出す味わいである。

ブスじゃな。

ブスですね。


物珍しいアートと見られているのか、意外にも「新宿秘宝館」の来場者の半分は女性らしく、 特に20~30代に人気を集め、OLが一人で来る事も結構あったとか。
かつて全国各地にあった名立たる秘宝館も閉館が相次ぎ、 今では絶滅危惧種の様な存在となってしまったが、 新しい世代にはまだまだ需要がありそうな事が伺え、 古き良き時代の残り香が楽しめた展覧会であった。
なお、展示終了後、これらのロウ人形は再び都築氏の自宅の倉庫で眠る事になるそうだが、 都築氏は同様のコレクションを今回展示した数の3倍は所有しているらしく、 次の蔵出しの機会が待たれるばかりである。

さすが、伝説の秘宝館にあった展示品だけあって見応えのある終末アートであった。

サブカル臭が凄かったので外の空気がおいしく感じます・・・。

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