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[2013.01.20]

東京珍寺初詣(後編)



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前回に引き続き、今回も東京都内にある面白いお寺で初詣の様子をお送りします。



雲龍寺


萌え寺を逃げるように後にし、初詣という本来の目的も一応達成した訳だが、八王子市内の近所にもう一ヶ所、なかなか興味深いお寺があるという事でやってきましたよ。

ほう、五重の塔とか見た目はマトモな寺っぽいな。

そうそう、こーいうのだよ。俺が望んでいた初詣は。


こちらが雲龍寺 の本堂正面。
萌え寺に参拝した直後という事もあり、 実にしっかりとした正統派の佇まいに感じる。


痛車も停まってないし、妙なCDも売っておらず、 特に変わった様子はないが・・・。

情弱は明治神宮とか行くんじゃろうが、ワシくらいの通になると 月並みな場所では満ち足りぬというものじゃ。

あのなあ、頼むから普通になってくれヨ。

もちろん、一見普通に見えるこの寺とて、わざわざ 訪れただけの理由がある。


よく見ると、本堂の手前に何故か西遊記の三蔵法師ご一行がいたりするから、油断は禁物である。

フッ、そうこうなくっちゃな・・・!

やっぱこーいう要素あったか・・・。一応仏教繋がりだがよ・・・。


こちらは本堂内、賽銭箱の両脇にある仁王像。
漫画のように大きく見開いた目の作りが印象的である。

目力の強さがパネえマッチョじゃな。

賽銭の金額がショボいと 金縛りにされるかもしんねーぞ。


反対側もこんな感じ。
なんとなくメダマッチャを髣髴させると感じつつ参拝。

今年こそ人間界征服が出来ますように。

Berryz工房の誰かと付き合えますように。


SD化された可愛らしいお地蔵様達。
見慣れたタイプの普通のお地蔵様は見当たらなかった。


社務所の近くには脈絡も無く、何故か著作権に厳しい王国のあのキャラクター似の像がGJポーズしていた。

ここもなかなかチャレンジングな寺じゃな。

最近の寺ってのは結構自由なんだな・・・。

以前はもっと数多くの奇妙な像が置かれていたらしいのだが、 2007年に元の住職が亡くなり新しい住職になってからは、残念ながら珍寺路線は影を潜めてしまった様だ。


正月中はダルマ市が催され、たくさんのダルマが露店に並べられていた。


どうやらこの日は、 勤めを終えた達磨のお炊き上げが行われたらしく、 焼け跡には燃え残ったしぶといダルマも何個か転がっていた。

そういや去年末の総選挙で大量に消費されたはずじゃからな。
きっと民主党とかの誰かの未練が強かったんじゃろう。

するってーとこりゃあ、小沢ガールズあたりのダルマなんかね・・・。


境内の中央に聳え立つ立派な五重の塔「大円覚殿」。
下部はトンネルの連絡通路になっている。


この塔は参拝客も2階までは登る事が出来る。

おい、ここ本当に入ってもいいのか?
お坊さんに怒られたりしねえか?

イカつい見た目の割に小心者な野郎じゃな・・・。


今度は比較的ありふれたテイストの仁王像。
この像が守護する先に、今回一番のお目当てが待っている。


全てのダルマの頂点にして原点、 達磨大師。
そう、この五重の塔内には、木彫りとしては日本一の大きさとも言われる、 高さ5mの木像が奉納されており、年に一度、正月の三が日だけご開帳されるのだ。

これがダルマのオリジナルか・・・! なんというラスボス感・・・!

俺の想ってたダルマと何か違えんだが・・・。
つーか拝みもせずパシャパシャ撮ってると罰が当たんぞ。



(※イメージ)

いかがであろうか、 この思わず賽銭を払うのも忘れるくらい、目をひんむいた迫力のお姿。
雲龍寺は曹洞宗(禅宗)に属している為、 禅宗の開祖であり、9年間坐禅をし続けた事で知られる達磨大師のお姿が再現されているらしい。

サダム・フセインに似てるな・・・!

ただでさえ不機嫌そうな顔なのに何て事言いやがる・・・。
デカい手で握り潰されるぞ・・・。


本堂の近くで行われていた青空歌謡ショー。
ご老人らのまばらな手拍子とともに、地元の名手らしき人物の演歌が境内に響き渡り、 正月らしいのんびりとした空気が楽しめた。



深川閻魔堂


お次は八王子から都内を一気に横断し、 江東区の深川にある法乗院というお寺にやってきました。
もはや初詣とかそんな生易しいものではない。

フッ、渋滞にハマりつつ昼飯も食わずに来たが、 なんとか閉門時間には間に合ったな。

ったく、正月からいい加減にしとけよ・・・。


ここの一画に「閻魔堂」と呼ばれる お堂が建っている。
なんでも、ハイテク閻魔なるものが存在するらしい。


お堂の正面は開放されており、定期的に人の列が出来たりしていたが、内部には入れず、お店のカウンターの様な小窓が開いている。
恐る恐る中を覗いてみると・・・。


地獄の頂点にして最高裁判官、 閻魔大王。
そう、その名の通り、案外こじんまりとしたお堂の中には、 高さ3.5mの閻魔大王像が憤怒の表情で鎮座されているのだ。

なんか明らかに超怒ってるゥゥゥー!?

達磨大師以上にマジギレな感じじゃねーかよ!


この閻魔様は機械仕掛けであり、手前にある 賽銭箱の穴にお賽銭を投入するとライトアップとともに起動し、 交通安全や商売繁盛、縁結びなど、それぞれの穴の祈願内容(19種類)ごとの有り難い説教を聞かせてくれるのである。

昔デパートの屋上にあった遊具に雰囲気が似てねえか・・・?

タイの田舎にもこんなのあったぞ。もっと酷いのがな・・・。


論より証拠、とにかく動画をご覧ください。

顔の割にまろやかボイスでマトモな事言ってる・・・!

まず言葉遣いが敬語だったのにビックリだよ・・・!

しかも、確認したところ、再び同じ投入口に賽銭を入れた場合でも 別バージョンの説教が流れたので、結構な数の説教が用意されているとものと思われる。



(※イメージ)

と、ここで閻魔大王を何枚か撮影していると、 なんと、突然カメラが正常に作動しなくなるトラブルに見舞われた。
一体これはどうした事か・・・?

今まで見た事の無いエラー画面ががが・・・!
心霊スポットでも全く問題無かったのに・・・!

おいおい、無礼なノリがとうとう逆鱗に触れちまったか・・・!
言っとくが俺は関係ねえからな・・・!


閻魔大王のヘル・ジャッジメント発動により、 仕方なく予備のカメラに代えて、一応お堂周辺も撮影。 こちらは正面にある本堂の様子。
シャンデリアみたいなものもあって、実にモダンな感じである。


こちらは本堂1階の仏の間。
中央には金ピカに光る神々しい釈迦如来像が安置されている。


壁にはおどろおどろしい地獄絵図が描かれている。
閻魔大王は日本仏教において地蔵菩薩と同一の存在とされており、つまり正義に特化したお地蔵様の化身であり、 何気にコンニャクが大好物だというキャラ設定もあるそうだ。

なあ、閻魔大王にも賄賂って通じると思うか?

お前はそんなに地獄に落ちたいのかよ・・・。


今年まだ初詣に訪れていない人がいるなら、 今からでも決して遅くはない。
どうせなら、あえていつもと違う変わったお寺にお参りしてみるのも、後々記憶に残りやすくてオツなものかもしれませんよ。

来年はお前とだけは初詣に行かねえからな!

ほげッ!?

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