せっかくの正月という事で、今回は東京都内にある面白いお寺をハシゴしてお参りしてきました。
了法寺
まず訪れたのはここ、東京都八王子市にある了法寺。 数年前より話題になっている場所なので、ネットやテレビをよく見るならご存知の人も多い事だろう。
名立たる神社仏閣をことごとくスルーして八王子くんだりまでやってきたぞい!そして寒いったりゃありゃしねーな!
昨日まで浅草寺に行く予定だったのに、何で急に高速使ってまでこんなトコに・・・。
そう、この凡そ寺院には似つかわしくない美少女キャラの看板が物語る通り、 了法寺は「萌え寺」なる異名を持つ、世にも珍しい萌え萌えなお寺なのである。
ほう、こいつはなかなかどうして萌えるな・・・!
なあ、ちょっと話そうか。(全く何も知らないで来た)
同寺は町外れにある事から、参拝客を増やして、もっと若者にも寺に訪れて欲しいという理由により、 2009年5月に声優・イラストレーターのとろ美によって描かれた萌え看板を入口に設置したところ、 メディアから注目を集め、ネットニュースで取り上げられたり、『ナニコレ珍百景』ではMV珍に選ばれた。 これにより、若い男性の参拝客が増加したという。
新年早々萌えを求めて、長い参道を進んでいく。 イベント時には冥土ならぬメイド喫茶が出店されるらしい。
おや、本堂の手前でのぼりを立てて何かやっていますね。一体なんでしょう?
フッ、これでは初詣というより初萌え~じゃな。
お前それ全然うまくないからな。
まさかの痛車@お寺。 境内で最も目を引く存在である。 弁財天を祀る寺である為、至る所に弁財天をモチーフにした「とろ弁天」などの美少女キャラが目白押しなのだ。
・・・ここ本当に寺でいいんだよな?
ああ、紛れも無く寺だ。
もちろん反対側も萌え萌え仕様。まさかとは思うが、住職これに乗って葬式や法事に出向いたりしているのだろうか。
お前、さっき首都高で見かけた痛車を俺がdisった時、全然同調しなかったのはこーいう事か。
はて、一体何の事やら。
おや、よく見たら車の中に誰か乗っているぞ?住職か?
了法寺って書いてあるのがアホウデラに見えてきた・・・。
生暖かく見守るのが紳士ってもんじゃぜ・・・。
そして参道では、これ見よがしに寺という既存の概念を根底から覆す了法寺オリジナルグッズの販売が行われていた。 もはやちょっとしたコミケである。
了法寺オリジナルグッズ。 お守り、絵馬、クリアファイル、ポスター、マグカップなどなど俗世に染まりきった神々しい品々がズラリ
墓の目の前で何売ってんだよ!?
きっと死者も萌えている事じゃろう。
こちらは了法寺CMテーマソング『寺ズッキュン!愛の了法寺!』が収録されたCD。 2010年夏のコミケで販売されて以降、例え寒空の下の境内でも販売されている模様。
YoutubeにテーマソングのPVあったので貼っておきます。そこの君も一緒に寺ズッキュン!しようぜ。
こいつは千の風も逃げてくレベルだろ。
音楽や芸術の神である弁財天を祀ってんだからセーフなんじゃね。
思わず萌えお守り(萌えカード付きで700円)を1個購入。 ドジッ娘っぽいのが若干気になるが、きっとご利益があるはず・・・である。
買っちまったのかよ・・・。寺の思う壺だぞ・・・。
こーいうの信者のお布施で作られてると思うと胸がアツくなるな。
ユニクロも顔負けの了法寺オリジナル萌えTシャツも販売中。
寺なのに煩悩まみれじゃねーか!
おっぱいとかお色気要素まであるとは侮れぬな・・・!
神道における農商繁の神である宇迦之御魂神(いわゆる宇賀神であり稲荷神)を祀る稲荷堂。稲荷信仰の寺でもある為、 御使として稲荷神の狐と、水神である弁財天の使いとして白蛇(宇賀神の化身)も信仰の対象としているらしい。
おっと、真面目っぽい案内が書かれているこんな看板にも萌えキャラが紛れ込んじゃってるじゃないですか。
樹齢260年を超えるという古木・百日紅(さるすべり)の周りには、何やら絵馬がかけられている。
ちゃんと普通の寺っぽいもんもあるじゃねーか。安心したぜ。
フッ、果たしてそれはどうかな・・・?
どんなものがあるのか覗いてみると、 ハート型の了法寺オリジナルの萌え絵馬に、思い思いの願いが綴られていた。 中にはツッコミ待ちのネタみたいな内容のものも結構ある。
ウホッ、これも萌え仕様かよ・・・。「ガンダムパイロットになる」じゃねーヨ。
最近は絵馬までネットっぽいノリになっちょるな・・・。
案の定、絵馬という言葉通りに 美少女キャラのイラストが描かれたもの(俗に言う痛絵馬)も沢山あるあたり、 さすがは萌え寺といった感じだ。
ペットのお墓までこんなに萌え萌えな仕上がりに。 まるで「どうぶつの森」のようなファンシーっぷりである。
どうしてこうなった・・・。
これはあの世のペットも安らかに眠らざるを得ないな・・・。
この案内板も内容とのギャップはおかまいなしで、こんなに萌え萌え~な感じである。
こちらは新護弁財天の御前立。上の画像の案内にもある通り、つまり期間限定公開の弁財天像が見れない場合に代わりにお参りする彫像である。
宇賀神の化身である宝珠を抱いた白蛇。 蛇年である2013年の始めに訪れるのにピッタリな場所である。
どう見てもウンコです本当にありがとうございました。
罰当たりな事言ってんじゃねーよ・・・この寺自体も大概だがな。
正式名称「松栄山・了法寺」の 本堂正面。デカい賽銭箱があるので、ここでお祈りしようとしたら、青いハッピ姿の係りのお兄さんにもっと奥の方へ進むよう促された。
ウロウロしてたら係りの奴に何度も「あけおめ」言われて若干気まずいじゃねーか・・・。
今いた爺さん、「ワシャ毎年来てるから知っとるわい!」ってキレてたぞ・・・。
本堂入口の左脇に小さな祭壇が設けられていた。どうやらここがオフィシャルな拝礼場所らしい。
そして祭壇後方の窓の奥には、新護弁財天像の有り難いお姿が。 (中央が弁財天、右は源頼朝、左は十五童子との事) 新護弁財天は八王子七福神(八福神)の神様であり、 音楽・芸術の神様として信仰を集め、子育てや縁結びの功徳も授けるという。
何だこれ?ひな祭り的なやつか?
うむ、これはじゃな・・・分からん。
本堂のすぐ傍はちょっとした休憩スペースになっている。おばあちゃんもつい日向ぼっこしたくなる安らぎ空間だ。
ここには全国から訪れた人々による落書き帳が置いてあり、 ページをめくるとこうした場所の参拝者特有の絵心あるイラストが描かれていた。
本堂の脇にもピンク色で萌え萌え~なゲーム機が設置してあった。 こりゃ油断も隙もあったもんじゃない。
1プレイ200円のピンボール的なゲームらしく、景品として必ず1枚キャラクターの貼札(シール)が貰えるとの事だ。
賽銭箱のすぐ隣に更にアグレッシヴな賽銭箱が・・・。
スーパーとかの余ったスペースにあるやつみてーだな・・・。
普段は社務所でグッズを販売しているようだ。
ちょっとした窓辺のスペースにおいても有効活用し、商品訴求を疎かにしない のも素晴らしい。RYと書いて了法寺を指すのは厳しい気はするが、うちのサイトも見習わなければいけない姿勢である。
もともと住職は、寺の萌え化にかなり抵抗があったらしく、 最初に看板のポップな美少女イラストを見た際は愕然としたという。 そこで、誰か設置を止めてくれないものかと家族や檀家に相談したものの、 意外にも「可愛いからいいんじゃない?」と特に反対されず、 仕方なく神様にお伺いをたてようと、住職がおみくじを振ったところ大吉が出てしまい、あっさり決まったという。
日本始まったな。
もうやだこの国。
駅の改札付近にも萌え~な看板があった。 寺の看板なのに、寺の概要や場所などに関する案内が全く見当たらないこの潔さに感動した。
寺もソーシャルゲーム出す時代なんだぜ・・・。
あそこに墓を建てた檀家の奴らは一体どんな気持ちなんだよ・・・。
普段は公開していないらしいが、寺の内部には以前奉納されたとろ弁天のフィギュア像も祀られているらしい。 こうした一連の型破りなアプローチは人々からの賛否を呼ぶ事と思うが、今後も引き続きこの萌え寺には頑張っていただきたいものだ。なお、前編と銘打ってある通り、次回も都内の珍寺参りの様子をお届けします。