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[2005.04.05]

SPOT29:九十九橋



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福井県福井市つくも町にはですね、九十九橋っていう日本三大奇矯の1つがあるんですよ。
この橋は足羽川に架かっており、戦国時代の勇将であった柴田勝家が天正6年(1578年)3月に築造させたものでしてね、北半分は木材、南半分は石材で造られていたそうです。
で、この橋にはこんな伝説がありましてね、橋を造る際、勝家は、石工頭の勘助という男に、石材48本を切り出す様に命じ、もし期限までに納付しない場合は、死罪に処するってな事を申し渡したそうなんですよ。
ところがですね、勘助とその部下達は、47本までは切り出せたんですがね、残りの1本は寸法が少し短くて柱に適さなかったんですよ。
で、期限が迫り、新しく切り出す時間も無く、勘助はただ死を待つのみとなってしまった。
しかし、勘助の病気で床に伏せっていた母親が、息子の悩んでいるこの様子を見て、こう言ったそうなんだ。
私の命は残り少ないから、用意した石棺の中に生きたまま私を入れて、その石棺を台にして柱を立てれば、寸法の不足を補う事が出来る」ってな感じで、自ら人柱になる事を望んだそうなんですよ、ええ。
他にどうしようもなかった勘助は、泣きながら母親の意に従ったそうです。
この人柱は、水際から西南2本目の柱だと言われています。
しかしですね、現在この橋は架け替えられ、いたって普通の橋に姿を変えています。
ですがね、柴田勝家が亡くなったとされる4月24日の深夜になるとね、柴田軍の首の無い武者の霊の行列が、この橋を渡るという噂が現在でもあるんですよ。
その行列を見た者は、1年以内に死ぬってな話ですよ、ええ。


母親の我が子に対する愛の力は凄まじいだすねえ・・・。
郷にいるオラのおっかあは今頃どうしているだろうっすか・・・。
ううう、おっかあ~~~!

いちいちホームシックにならんで下さいよッ!

でもさ、石棺があるんだったら、別にわざわざ母ちゃんが中に入らなくても良かったんじゃね?

・・・・・。

調査開始

ファミマでハーゲンダッツを買おうか買うまいかしばらく悩んだ挙句、結局稲荷寿司を買ってたりした為、無駄に時間がかかり、九十九橋に到着。

宿泊ホテルから近かったんで、温泉上りにブラブラ浴衣姿でやってきたよ。せっかくのピコハンも闇に溶け込む、そんな午前1時過ぎ。

99橋じゃなかったのか・・・。

九十九で「つくも」って読むんですよ!

うう~、寒いだす~。とっとと帰りましょうっすよ~。

道路両脇の歩道部分には、屋根付きの休憩所が3箇所設けられていた。どうやら、名をバルコニーシェルターと言うらしい。
開放的だか閉鎖的だか分からないネーミングだ。

母ちゃんが収納された人柱は何処じゃーい?

いくら何でも現在はありませんよ・・・。

橋の歩道部分は、グレーとベージュのタイルで整備され、所々にはモザイク画が施してあって、モダンな感じでした。

さすがにこの時間になると交通量も疎らです。
道路の真中も余裕でほっつき歩けます。

久しぶりの心スポじゃが、やっぱり霊が現れるどころか怪現象の1つも起こらんのォ。

まあ、今ここ車で通ったドライバーの人としては、深夜にグラサンの浴衣姿でピコハン振り回してる奴がいただけでも怪現象でしょうがネ。

橋から足羽川の景色。つっても、暗くて何も見えねえ。

・・・やっぱハーゲンダッツ買お。

なッ!?さっき買って下さいよッ!

おっかあの作った肉じゃがラーメンが恋しいだっすぅ!
おっかあ~~~ッ!

郷に帰れ。

調査結果:特に見所も小道具も無かったので、今回はとっとと引き上げる事にしました。
だって、寒いし眠かったんだもん。
そもそも普通の橋ですし、霊があんな所にいるとも思えませんでしたしね。
まあ何はともあれ、皆は切羽詰っても、母ちゃんは大切にしろよ!(何だこのまとめは・・・)

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