東京都新宿区左門町に建つお岩稲荷は、「四谷怪談」の幽霊として知られるお岩さんに縁ある地なんですよ。
貞女・岩が夫・伊右衛門に惨殺され、幽霊となって復讐を果たす・・・という内容の四谷怪談は、
元禄時代に実際に起きた事件を基に創作されたものらしいんですね。
映画や舞台などで「四谷怪談」を題材にする時は、まずここに関係者が参拝しないと祟りがあると信じられているんですよ。
事実、過去に何度か参拝しなかった人に事故や不幸が起こったそうなんですよ。
例えば、怪談噺の第一人者であった講談師・一龍斎貞山は、「四谷怪談」を始めると度々怪異に苛まれたようです。
そして、昭和41(1966)年に「お岩さま」とうわ言を残して急死したそうでして、
お岩稲荷への参拝を怠ったからだと言われたそうなんですね。