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東京都八王子市元八王子町には、その昔、北条氏綱の弟氏照が築城した八王子城があったんですがね、その末路はかなり悲惨なもので、落城の際には凄惨を極めたと伝えられているんですよ。 というのもですね、八王子城は天正18年(1590年)6月23日に、羽柴秀吉の北条攻めによって、わずか5時間であえなく落城したそうなんですねぇ。
落城時に城主の氏照は、将兵を率いて小田原本城にいた為に不在で、八王子城に立てこもり守っていたのは、主力を欠いた残りの兵と、農民、女子供あわせておよそ3000人だけだったそうなんですよ。で、対する羽柴軍勢はおよそ50000人。 それが北と南両側から一気にガーッてな感じに攻めてきたんですからねぇ、どうにもならなかったんだなァ。立てこもった3000人の多くは命を落とした。 その数は約1300人という、戦国時代でも希にみる多数の死者を出した惨劇ですよ。 最後は城にいた女子供まで駆り出されての玉砕だったそうでしてね、御主殿の滝には追い詰められた多くの者が身を投げ、八王子城跡を流れる城山川はね、3日3晩血で真っ赤に染まったと云われているんですよ。 こんな場所ですからねぇ、御主殿の滝では落ち武者の生首が飛んでくるとか、自決した女性の霊が出るとか、噂が絶えないんだ。 特にですね、落城した6月23日には多くの霊が集まってくると言われてましてね、地元の人もこの日だけは誰も近寄らないそうなんですよ、ええ。 落城日には、鎧がこすれる音や鬨の声、馬の嘶き等が聞こえた、鎧武者や、城山川が赤く染まったのを見た等の証言が多数存在します。
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西暦2004年6月23日。 |
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愛・地球博開幕275日前のこの日。 |
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渋谷駅銃撃事件が起きたこの日。 |
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八王子城落城より414年の時を経て、 |
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そこにはアホが立っていた。 |
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だ、大魔王様・・・、そのイカれた格好は何なんですか・・・? |
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ん、このイカした格好か? どーやら今回逝く城跡は、東京ん中でも最凶と言われる程のスポットらしーからのォ。しかも、今日は1年の中で一番霊が目撃されるっちゅー落城日じゃ。 こりゃ対策しとかんとなーと思ってな。 |
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火の儀式じゃよ。これをやっておく事により、霊を鎮められるんじゃよ! わかったら、さっさと点火しろい! |
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カイザーフェニックスッ!!!!! |
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(こ、この人、マゾなんかな・・・?)うわ、あちッ! だ、大魔王様ッ、こっち来ないでーッ!! |
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1人修羅場。 |
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1:火の儀式 前半 2:火の儀式 後半 |
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気が済んだので、調査開始。 |
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調査開始 |
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えー、一口に八王子城跡と言ってもクソ広い(約154万㎡)ので、今回は特に霊が目撃されると言われる、御主殿跡と御主殿の滝の2ヶ所のみを攻めて逝きたいと思います。 夜の水溜りだらけのデンジャラスな山道をしばらく歩いた後、橋に辿り着きました。どーやら、この先に御主殿跡があるようです。 うーん、でも先が暗黒過ぎて、まいっちんぐ。 |
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なんか心臓の音みたいのが聞こえるよーな・・・。 今までおちゃらけたノリでやってきましたが、今回のここ、ほんとにやばくないですか? |
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・・・いえ、マジで何やら聞こえますよ。 嫌な予感がしますねぇ。 何か、とんでもない事が起こってしまうような・・・。 |
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この時ヨシオが発した言葉は、後に現実となる。 |
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橋を渡って、緩やかな斜面を登り、古道と呼ばれる道をしばらく進みます。 |
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すると立派な橋が見えてきました。どーやら名を曳橋というそーです。 この橋は、当時掛かっていたオリジナルの復元ではなく、橋の資料が全く無かった為に、現代人が周囲の雰囲気を考慮し、想像して再現したそうです。 敵が攻めてきた際は、この橋を崩し、唯一の侵入経路を断つ役割も担っていたとか。(落城したけど) |
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曳橋正面。橋の下は城山川が流れております。 んで、橋を渡って、ご老人にはちと厳しいかもな段差の大きい石段を登ると・・・ |
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冠木門。 この門の向こう側が御主殿跡で、北条氏照の居館があった場所らしいです。 |
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で、門を潜って、いよいよ御主殿跡に到着。 |
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って、説明の看板以外なんもありませんよ。 辺り一面すんげー原っぱ!草野球とか出来ちゃうよ! |
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フーッ、どーするよ?こんなに何も無ぇとなァ・・・。 まあ、何処へ行くかより、誰と行くかが重要なんだけどよ。 |
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(虫唾ダッシュな甘いセリフをのたまいやがって・・・) |
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と、この時! ヨシオの身に異変がッ! |
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武士化ッ!!!!! |
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説明しよう! この現象は、ヨシオのヒロシに対する本能的嫌悪の念が、浮遊していた武士の霊を引き寄せシンクロした為、この世に実体として現れたものなのである!この現象をウォーターボーイズ現象と言う!(※デマ) |
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ヒロシに刀を向けるヨシオ侍ッ! |
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何だか知らんがかかってこいや、このコスプレ変態野郎がッ! |
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ガキーン! |
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速攻で刀を奪われるヨシオ侍。 |
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二刀流になったヒロシ。 |
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こーなりゃ一気にケリをつけるぜ! 飛天御剣流奥義!
天翔俺閃
ッ! |
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ザシュッ |
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ガクッ |
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でもって、一番最初の橋まで引き返し、城山川沿いの道へ。 これまた水溜りがひどく、とことん真っ暗な為、懐中電灯を持つ先頭の者のすぐ後を整列して歩きました。(懐中電灯の明りより先に進む者もいたが) |
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右前方、直径1メートル程の水溜りあり!総員第一種警戒態勢! |
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バチャッ |
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こんな調子で、しばらく進む事5分程。先程の曳橋の下に出ました。 で、曳橋の下を通り抜け、少々歩くと慰霊碑が。 滝の音がする慰霊碑の奥の木々が茂る方へ入ると・・・ |
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御主殿の滝に到着。思っていたより小さな滝だった。 一見何の変哲も無い普通の滝ですが、ここはその昔、敵に追い詰められた女性達が何人も自決したという、悲しい歴史がある場所なのです。 |
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▲ビビるカメックツカール |
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暗い上に足場が悪い為、滝へ近づくにも一苦労。 頑張って可能な限り近づいて撮影。 |
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ドボンッ |
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調査結果:前回もそうでしたが、夜の山歩きはしんどかったです。 噂によると、ここの霊は帰りに出口までついてくるらしく、振り向くと取り憑かれてしまうとか言われているんですが、帰りに我々は何度も振り向きましたが、その後、誰も何ら異常は起こりませんでした。 また、ヨシオ氏が心臓のような音を耳にしたとか言っていましたが、実際は多分、地鳴りか遠雷か何かだと思います。 場所が場所だけに、まるで山が巨大な生き物で、自分がその体内にいて、心臓の音を聞いているように感じたのかもしれません。きっとそうでしょう。 何はともあれ、少なからずも戦国時代の激戦地の跡を偲ぶことが出来ました。
オマケ
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現代人に着替えるヨシオ氏。(侍姿のまま山を降りている途中、地元の人と出くわし、かなり痛い視線を頂戴しやしたぜ) |
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むむっ、なんだこの白いのはッ! 心霊現象かッ!? |
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オメーのせいかよッ!! |