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[2008.02.27]

SPOT9:検見川無線送信所跡



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千葉県千葉市花見川区検見川にある検見川無線送信所跡はですね、太平洋戦時中は大東亜圏の占領地との対外国通信が行なわれた重要拠点で、日本で初めて短波による標準電波を送信した施設であったそうなんですよ。
1941年(昭和16年)12月8日の真珠湾攻撃の際に、「ニイタカヤマノボレ1208」ってな暗号電文を発信したとされる場所としても知られているみたいですね。
(もっとも、実際には船橋市行田の海軍行田送信所を経由した電波が、機動部隊に暗号を送ったらしいですが)
東京と大阪の中央郵便局を手がけた逓信省技師の吉田鉄郎による設計で、1923年(大正12年)に建設され、1926年(大正15年)の開局当時は「白亜の局舎」と呼ばれ、この辺りのランドマーク的存在だったそうなんだなあ、うん。
1930年(昭和5年)10月27日の夜には、日本初の本格的な国際放送として、ロンドン海軍軍縮条約締結を記念した浜口雄幸首相の平和演説を、ロンドンとサンフランシスコに向けて、ここから送信したらしいんですね。
終戦後は、1952年に電電公社(現NTT)に引き継がれ、1979年(昭和54年)に役割を終えて閉鎖されてからというもの、老朽化が進み、現在では廃墟と化していて、その筋のマニア等からは独特のオーラが感じられるって事で有名なんですね。
夜中に彷徨う軍人の霊に遭遇したとか、ここで写真を撮ると霊がよく写るってな噂が囁かれているそうでしてね、ある媒体で行われた心霊スポットのランキングでは、全国2位に選ばれた事もあるってな話ですよ、ええ。


前略、スポットに辿り着けません。

例の如く、ろくに下調べしてないので、やたら夜道をウロつく事に相成った不審なバッド・ボーイズ。
しかも当日は懲りずにLIVE更新で、このグダグダ具合もモニター前で見守る読者にお届けする事になったから、さあ困ったもんさ。

あの~、本当にこっちでいいんでござるか~?
さっきもここ通った様な気がしまくるんですが・・・。

ワカリマセン。ここら辺なのは間違い無いんですお。
何分、住宅地のド真ん中なんで、紛れちゃって見つけづらいにょろ。

しかし、こんな風にスムーズに目的地に辿り着けず、己らの推理のもとに周辺を捜索するってのも、また一興ですね。

まあ、これが行脚の醍醐味って奴じゃな。
こーいう事にも余裕で取り組めるくらいの器がなきゃあ、天下は取れねえぜ。

そんなもんいらねえから、もっと詳しく場所を調べてきなさいよ・・・。

ショボいGPSやコンビニの地図を頼りに周辺を彷徨う事小1時間、ようやく廃墟を発見しました。
実は探している時にもこの近くを通ったのですが、あまりにも建物がスッポリ闇に溶け込んでいた為、誰もその存在に気づかなかった。

いやー、あって良かったですね。
情報が古かったので、一時は取り壊されたものかと心配しましたが、どうやら今のところ行政も放置プレイの様で。

ふむ、ワシが睨んだとおりじゃ。
さっきからここが怪しいと思っていたんじゃよ、マジで。

その何処から生じるか不明な、妙な自信に包まれたアンタの勘の方が怪しいでござるがね・・・。

んじゃあ、時間も押してますし、光の速さで逝ってみましょうかー。

調査開始

所々が破壊され、あまり役割を果たしていないボロい木の柵をくぐり、拍子抜けするくらいあっさり廃墟に接近。
それにしても、住宅地においてここだけ、まるでベールに覆われているかの如く、明らかに異質な雰囲気が漂っている。

でもって、建物の詳細な外観が浮かび上がりました。
なるほど、さすが戦中戦後を生き残ってきただけあって、なかなか頑丈そうな感じですね。
かつてはもっと周囲に併設された建物が色々あったそうですが、現在姿を残しているのは本館だけです。

てゆーか、扉や窓が鉄板で完全に封印されていて、どうしようもないのですが。

あぼーんorz

いやはや、周囲のセキュリティーが甘過ぎると思ったら、本体はやるせない程しっかりガードされてましたね・・・。

チッ、つくづく矛盾な都市計画っぷりじゃな。
征服の暁には、創造の為の破壊として、老朽化した不要な建物なぞガンガン間引いてやるわい。
時代のニーズに応えたエリア価値ってもんをちゃんと見出さねばな。

まあ、マジレスすると、噂では市は近い将来、区画整理でこの建物を取り壊そうとしてはいるそうですけどね。
貴重な文化財である近代化遺産として保存を訴える声も根強いみたいですが。

それじゃあ、仮にここに霊がいたとしても、いつ住処を立ち退かされるか気が気ではないだろうね・・・。

唯一パイプ用の穴があり、その手前にはご丁寧にも梯子がかけられていたので、ご好意に甘えて中を覗いて見る事に。

どーじゃニシナギー、何か見えるかー?裸の姉ちゃんの霊とかさー。

覗き部屋じゃないんですから・・・。

いやー、特筆すべきもんは皆目ナッシングー。
てゆーか肉眼だと真っ暗だしねえ。

仕方が無いんで、適当に周囲の写真でも撮って引き上げましょうか。

少し引いて建物正面の全景を撮らえようとするも、手前に生えるオバケみたいな木にめっちゃ阻まれました。

来た方と反対側の外観。やはりしっかり鉄板で閉ざされている。
これはこれで、中には決して足を踏み入れてはならない恐ろしい理由でも隠されているかの様で不気味だ。

でもって、こちらは正面玄関の階段。
それにしてもこの建物、いたるところの角が丸っこくて、実に赤ちゃんとかに優しい造りですね。ドイツ表現派風の建築らしいです。

ふと、ここで上部に目をやると・・・。

よく見たら、そこの2階の窓はそのまんまの状態ですね。
もっとも、バネ足ジャックでもなきゃ辿り着けないでしょうけど・・・。

フッ、どうやら愚かにも、常識に捕らわれて油断が生じた様じゃな・・・!これだから、凡夫のお役所仕事ってやつァ・・・!

むしろ比較的こっちの方がコールド勝ちの愚かさでござるがね・・・。

いやあ、何にしても・・・

梯子があって良かったですねえwww
ズンズン・・・

ワッショイ、ワッショイ( ´∀`∩

ワッショイ、ワッショイ(´∀`∩)

ワッショイ、ワッショイ( ´ー`)

不穏当な動きに限って何故か団結力が・・・。

ズンズン・・・

ちょ、いたたたっ!枝が刺さる・・・!

うわっ、ほんとだ、あ痛っ!

いって!おのれ、ふざけやがって・・・!

何だかなあ・・・。

目標確認。
ハシゴヲノボレ。

よっこいせーのせっ!

ほれっ、モグモグッ!野郎共、ムシャムシャッ!
各自フォーメーションに、モグモグッ!
つきやがれっ、ムシャムシャッ!

メロンパン食いながら仕切るなヨ!

うおっと、これバランスが難しいなあ・・・。

※このマヌケな光景は決して無理して建物内に入ろうとしているのではなく、あくまで2階の様子を外から視認&撮影すべく工夫を凝らしているものであります。何にせよ、良い子はマネしてはいけません。

ふんぬぬぬぬ~・・・!

てゆーか、全然ダメでしたけどネ。

まあ、ハナから無理だとは思ってたけどナ。

じゃあやるなよッ!いろいろ危ないっつーの!

草むらに覆い隠されていてしばらく気づきませんでしたが、本体の建物のすぐ横にも、何やら地下水観測施設と思われる給水塔みたいなものがありました。

また、少し離れた反対側では怪しい建物を発見。
何となく、秘密の地下ダンジョンの入口っぽい感じで実に気になる。

おいおい!
これはもう、イカしたお宝とかが隠されてんじゃねーかコラ!

ああ、そーいえば、そんな初期設定ありましたねえ。

設定とか言うな!マジメにやらんかバカタレ!

まあ、世の中そんな期待通りの無駄に壮大なサプライズなんざ滅多に無く、普通に物置小屋だった訳ですが。

アレですね、どうやら最終的には「宝なんて最初から自分達の心の中にあった・・・」っていうオチになりそうですね。

漫画家を目指してんなら、もうちょい捻りの効いたストーリーを語りやがれッ!

何故かこんな場違いなところに椅子が。
唐突にかつて誰かが使っていたであろうもんがあると、実にホラーな感じがしますね。

どうやら、これ以上の目ぼしいものは無い様ですね。
まあ、今まで真っ当な人生を歩んできた僕の心スポ・デビューとしては、十分なスリルと興奮がありましたけど・・・。

一刻も早く元のルートに戻った方が賢明ですヨ。

フッ、この程度でビビってる様じゃ、この先もたねえぜ。

んじゃ、そろそろ次逝きましょうか二二二( ^ω^)二 ブーン

調査結果:軍人の霊?少なくとも外にはいませんでしたよ。
基本的に引き篭もりなのかもしれませんね。

つー訳で、今回は探すのにだいぶ時間を費やした割りに思い切り早々に引き上げ、近所にある次の目的地に移動する事にしまーす。

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