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[2013.12.08]

ナーガ
~東南アジアで信仰される蛇神伝説と化物大蛇~



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「ナーガ」とはインド神話に起源を持つ、上半身は頭頂に5匹の蛇を飾る人間、下半身は蛇という姿をした蛇神の事だ。
その名はサンスクリット語で「水の神の蛇」を意味し、「ナーク」、「パヤ・ナーク」とも呼ばれ、東南アジアのほぼ全域で信仰されている。
そして、実際にその蛇神らしき大蛇の化け物が各地で目撃されているという。


インド神話の英雄クリシュナに退治されるカーリヤという名のナーガラージャ(蛇王)▲
最初に生まれたナーガで、全てのナーガの中で最年長であるとされる。
インドの細密画に描かれたナーガ▲
釈迦が悟りを開く時に守護したとされ、仏教に竜王として取り入れられている。

神話においてナーガは、天気を制御する力を持ち、怒ると旱魃を引き起こし、心を静めると雨を降らすとされる。
1柱の神というより、ナーガ神族なる1つの集団を示す名前でもあり、また、英語で蛇を意味する「スネイク」(snake) と、語源上の繋がりがあるとする説もある。
元来はコブラを神格化した蛇神であった様だが、1世紀頃にインドから中国に伝えられた際、 コブラの存在しない中国ではナーガの存在が竜と翻訳され、龍信仰と合流して日本にも伝えられてきたと考えられるそうだ。
インドやタイ等では、ナーガの頭頂にはトサカ、またはタテガミがあるとされ、ヒンドゥー教や仏教の寺院を飾るナーガの彫刻も、必ずその様な形状をしている。
(半人半蛇の姿は一般的なものではなく 経典等の記述ではコブラそのものの容姿を思わせる記述であり、仏教圏でも純粋に蛇として描かれる事の方が多いらしい)

2012年にインドで発見されたと報道された3つ首コブラ▲
キングギドラかよと一瞬話題になったものの、やはり合成画像であった模様。
インドネシアのスマトラ島では、その突起物が角とされ、未確認動物研究家のリチャード・フリーマン博士の現地調査によると、原住民クーブー族の族長ニーアムら3人が、それぞれ2本の角を生やした体長10m以上の大蛇を目撃したそうで、暗い褐色の背中にコケの様なものが見えたそうだ。
また、1950年には、マレーシアの地元警察の将校が、タセク・ベラ湖で泳いでいた際、40m程離れた水面に突然、5m程の長い首が突き出し、その生物は灰色っぽい皮膚をしており、首の後方には背中と尾の部分らしき2つの山が見えたという。
さらに、タイやラオスではメコン川沿いの地域での目撃が多く、ポンピサイ村の警察署長スーパト氏は2000年に、村人30人とともに断崖の上から、川の流れを体をくねらせながら遡る巨大な黒い生物を目撃したそうなのだ。
その長さは70mもあったそうだが、これについてフリーマン博士は、数匹の群れが縦列して繋がる様に進んでいたのではないかと推測している。
また、タイの山奥に住むピンパ老人は、1993年頃に洞窟を探検中、巨大な蛇の頭の影が前方に浮かぶのを目撃し、 恐怖の余り岸壁に背中を押し付けたまま動けないでいると、彼の目の前を長く太い胴体がゆっくり通り過ぎていったという。
この大蛇は体長18mはあったらしく、全身黒い鱗に覆われてツヤツヤ緑色に輝いていたそうだ。
その後なんとか逃げ出したピンパ老人は、その時拾った貴石を蛇型の指輪に取り付けたところ、以降は貧困から裕福な農場主になったそうで、 彼が大蛇と遭遇した洞窟も村人達に神聖視されるようになったらしい。

メコン川で毎年催されるバングファイ・パヤナーク見物のフェスティバルの様子▲
英語ではナーガ・ファイアボールズと呼ばれ、 ウィルオウィスプと同じメカニズムであるという説もある。
ラオスの公園にある像▲
ナーガに仏陀が守護されている。
何故か日本のRPGではザコモンスターにされる事が多いが、信仰している人々にとっては失礼な話である。

メコン川では、「オーク・パンサ」と呼ばれる、仏教徒の四旬節の終わる時期である毎年旧暦11月15日頃の満月の夜に、タイ東北地方ノンカイ県からラオス国境線の約20kmの流域に渡り、川の中央から火の玉が噴出し、垂直に2、30m程上昇して消滅するという現象、通称「バングファイ・パヤナーク(龍神の光の玉)」が見られるそうで、その日は花火大会の如く数十万という人々が川辺に訪れるらしく、どうも火の玉はナーガが四旬節の終わりを祝って打ち上げているものと信じられているそうだ。
60年にも渡って目撃され続けていると言われるこの現象は、未だに原因は不明であり、科学的な見地からは、メコン川の底に堆積したガスによって引き起こされるものではないかと推測されているが、メコン川の底はやたら砂が多く、ガスが堆積する様な状態では無いそうだ。
また、2002年にはタイのテレビ局ITVが潜入取材により、メコン川の対岸でラオス人が正月を祝う為にライフル銃を空に向けて発砲しているところをスクープし、この閃光がメコンの怪火の正体だと報道した為、国内中で物議が醸され、多数の異議が寄せられたという。
また、1980年5月には、カムパエンペットの河原で巨大な卵が発見され、ナークのものではないかと大騒ぎになり、人工孵化が試みられたが、惜しくも失敗に終わってしまったという。
その後、途中まで成長していた蛇の胎児を卵から取り出したところ、確かに通常の蛇よりも大きく、関係者らは、順調に成長していれば20m程の大蛇にはなったのではないかと推測している。
ナーガの正体については近年、白亜紀時代に世界各地で棲息していたマッゾイドと呼ばれる巨大原始蛇族の生き残りではないかという説があり、 1万年程前までなら化石も発見されているので、その可能性も捨てきれないかもしれない。

・・・人間だって簡単にまる飲み出来る訳だ・・・。
巻かれる事になれば、骨は一瞬にして砕かれるだろう・・・。
おっそろしぃぃなぁ、おい・・・。
殺るか、殺られるか、蛇と人間の命を賭けた闘いだ・・・!
これはもう、通常の危機センサーでは対応出来ない!
鍛え、研ぎすまされた、人間が本来持つ危機センサーのみが自らの命を救うのだ!


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