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１９４３年１０月２８日、アメリカのペンシルバニア州フィラデルフィアの海上でね、ある大規模な極秘実験が行わたんですよ。
実験の正式名称は「レインボー・プロジェクト」って言いましてね、当時は第２次世界大戦の真っ只中で、実験は新しい秘密兵器、磁場発生装置「テスラコイル」を使い、レーダーに対して不可視化するってなものだったんですよ。
実験に使用されたのは、１９００ｔの駆逐艦エルドリッジ号。
模型での模擬実験は既に済んでいたんですがね、この日は、船員も含めた始めての本格的な実験だったんですよ。
エルドリッジ号の船内には、多くの電気実験機器が搭載され、数十名の乗組員が持ち場につき、沿岸には最高の受信装置を備える観測船が待機し、電波発生装置、低周波レーダー発進装置等があちこちに配置されていたんですねえ。
そいで、午前９時、いよいよ実験が開始されたんですよ。
秒読みが終わると同時にスイッチが入り、脈動発生機と非脈動発生機がすごい音を立てて作動し始めた。
すると、海面からむくむくと緑色の光がわきだし、次第にエルドリッジ号は覆われていった。
したら、次の瞬間、エルドリッジ号は海面からスーッと浮き上がり、同時に緑色の光に何重にも包まれ、１００ｍ周囲まで広がった。
でもって、エルドリッジ号はみるみるぼやけていき、やがて完全に姿を消してしまったそうなんですよ、ええ。こりゃ尋常じゃない。
観測者達は実験が成功したと思い、歓声をあげたんですがね、ところがその時、エルドリッジ号の艦内では、大変な事態が発生していたんですよ。
メイン・マストに取り付けられていたアンテナと送信機が破壊され、強烈な電磁場につつまれてしまったんですね。
その結果、船だけではなく乗組員までが、次々と姿を消してしまっていたんですよ。
羅針盤から吹き出た火が飛び移って火ダルマになる者や、突然凍り付いてしまった者、上半身だけ透明になり、首なし死体の様に空間を飛んでいく者、壁の中に入り込んだまま、２度と出てこなかった者・・・。
まさに阿鼻叫喚の地獄絵図の様相を呈していたってな訳なんですよ。
姿は見えない中で叫び声だけが響き、この時、殆どの乗組員が錯乱状態に陥っていた。
まあ、機械室にいた一部の技師は、鉄の隔壁のおかげで、大した影響は受けなかったそうですがね。
彼らは、必死でジェネレーターと受信機を停止させようとしたそうなんですがね、どうしても停められなかった。でも、やがて、乗組員達は突風の風音を聞いたんですよ。
すると、今まで消えていた乗組員達の姿が見えてきた。
ところが、辺りに広がる港の風景は、先程のものとはガラリと変わっていたんですよ。
実はですね、エルドリッジ号は、フィラデルフィアから５００ｋｍ離れたノーフォーク沖へと、瞬間移動していたんですよ。
乗組員達が驚いていると、数分後、再びエルドリッジ号は緑色の光に覆われて浮かび上がったんだ。
そして次の瞬間、またも透明化し、フィラデルフィアのもとの場所まで瞬間移動したそうなんですねえ。
こうして実験は成功だったんですがね、乗組員の内、行方不明・死亡者１６名、発狂者６名と、悲惨な結果に終わったんですねえ。
そいで、海軍上層部で緊急会議が１週間にわたって開かれ、結局この計画から全面的に手を引く事になった。
比較的被害の少なかった乗組員も、精神異常を理由に軍を除隊させられ、実験に関する情報は一切極秘とされたんですね。
その後、実験船のエルドリッジ号は正式に軍船として登録され、１９５１年にギリシア海軍に払い下げられたそうです。
ところで、ギリシア海軍は、エルドリッジ号の航海日誌を発見したそうなんですがね、１９４４年以前については空白になっていたってな話ですよ、ええ。 |
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「レインボー・プロジェクト」とか奇麗な名前の割には、内容どす黒いですネ･･･。 |
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呼んでいるゥ〜胸のどこか奥でェ〜♪（※『千と千尋の神隠し』のテーマ） |
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そげなファンタジックな話じゃなかッ！ |
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 そもそもこの実験が行われたという密告は、１９５６年の秋にモーリス・ケッチャム・ジェソップという作家に、カルロス・マイケル・アレンデという人物から届いた手紙が端を発しているんですよ。
ジェソップは当時、ＵＦＯ研究家として名高かったんですが、密かにこの「レインボー・プロジェクト」に関する調査を続けていたんですよ。
で、ある日、アレンデから届いたその手紙には「レインボー・プロジェクト」の内容が克明に綴られていたそうなんだ。
それと同じ頃、アメリカの海軍調査部にも、アレンデと署名された手紙と、３人の筆跡であちこちに書き込みをされた、ジェソップの著書が送られたそうなんですよ。
手紙には、「この書物の著者は、ＵＦＯに関する極秘の情報を知っており、さらにフィラデルフィアの実験についても、詳細を知っている」ってな事が書かれていたそうです。
しかし、ジェソップはこの手紙を受け取った３年後の、１９５９年４月２９日に、フロリダ州デイトにある公園で、車の中で変死体で発見されたんですねえ。
周囲の話によれば、前の晩に誰かに電話で呼び出されていたそうです。
一応、死因は自殺とされたんですがね、彼があまりに極秘情報を知りすぎた為、軍関係者に消されてしまったってな噂が後を絶たなくなったんですねえ。
また、一説によると、海軍は総力をあげてこのアレンデという人物を捜したそうなんですがね、結局見つからなかったとか。 |
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一体ジェソップさんに何が･･･？
そして、アレンデって人物の正体は･･･？ |
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ララランランラランラーーーランランララン〜♪（※クライマックス） |
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歌うのやめんかッ！ |
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 軍事ジャーナリストのアンドリュー・ハックハイマー氏によると、この計画は、あのアインシュタインが１９２５年に発表した「統一場理論」が支柱になっており、彼が手を貸していたという。
１９３３年、ニュージャージー州のプリンストン大学に、この軍艦不可視化実験の中心地である先端技術研究所が設置され、当時アメリカ軍の法令局科学顧問をしていたアインシュタイン、フォン・ノイマン等、当代随一の科学者達が勢ぞろいした。
もともと平和主義者であったアインシュタインが、この様な軍の実験に協力したのは、ナチの脅威を何としても滅ぼさねばならないと考えていたからだという。
アインシュタインの理論によると、軍艦に最強の磁場をかけると、そこに生じた強力な磁力が光やレーダー波まで吸収してしまい、一時的に姿が見えなくなってしまうというものであった。
しかし、その理論の具体的な論性については、いまだに要点は明かされていない。
また、物理学者アレクサンダー・フレイザー氏のレポートによると、超音波による熱と海水の温度差により、人工的に蜃気楼を生み、物体を見えなくする事が可能というのだ。
しかし、アメリカ海軍は、エルドリッジ号の存在は認めているものの、物体を見えなくするという実験は行った事は無いと、全面否定している。
ハックハイマー氏は、「当時極秘にされていた原子爆弾の情報を隠す為に、わざとその様な怪実験の噂を故意に漏らして情報操作を行ったと考えられる」と語っている。
だが、それより何より、そもそもこの実験は、実は単なるデマに過ぎないと思われるのだよ。
駆逐艦エルドリッジがフィラデルフィアで実験を行ったのは事実ではあるが、実際に行った実験は磁気信管式の機雷、つまり魚雷の一種の「磁気水雷」から見えなくするものであったそうである。
「磁気水雷」は船の持つ磁場に感応して爆発する為、そこで船に交流の磁場を浴びせ、磁場を取り除く事で、それらの魚雷から見えなくさせるという事だったのである。
という訳で、このフィラデルフィアで行われた実験は、「消磁実験」であり、テレポーテーションもしていなければ、乗組員も何ら被害に遭っていない。
恐らくテレポーテーションの話が出たのは、当時フィラデルフィアから、ノーフォーク沖まで行くのに、通常２日かかっていたそうなのであるが、それをエルドリッジ号は外洋ではなく、近道として内陸の水路を通り６時間で移動していた為だと思われる。
大体、ジェソップに送られてきたという手紙以外に、「レインボー・プロジェクト」が行われたという事実を証明する物は無いし、差出人のカルロス・マイケル・アレンデという人物自体、ただのペテン師であると思われるのだ。
実は、１９７９年に彼の実家が発見されていてね。
彼の本名はカール・マイケル・アレンで、学校の成績は良かったものの定職につかず浮浪生活をしていたそうだ。
また、彼の事を家族は、「悪戯以外に才能を使わない」と言っていた程のしょーもない奴だったのである。
更に、この実験の支柱である「統一場理論」というものは、中途半端な未完成理論であり、これを信じている学者はいない。 |
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なーんだ、全部ホラ話だったんですか･･･。ガッカリ。 |
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いやいや兄さん。
それこそアメリカ海軍が極秘実験の噂を静める為の情報操作なのかもしれないですよ。
いつの夏だったか、ほら、田舎のお婆ちゃんちに行った時、毎日の様に仏壇の饅頭が消えて騒ぎになったじゃないか！
世の中には科学じゃ解明出来ない消失現象が確かに存在するんですよ！ |
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アレ食ったの私だ。 |
