ついに事件まで発生！ネットで話題の都市伝説「スレンダーマン」とは

2013年11月25日、YouTubeに異様に手足の長い謎の生物がビルの外壁を移動する不気味な動画が投稿され、 後に日本のテレビ番組で取り上げられたりするなど注目を集めました。
動画を投稿したネットユーザー「Dahboo777」によると、 2013年にロシアの首都モスクワで撮影されたものらしいんですけど、夜間の団地らしき建物の屋上の暗がりから、 外壁をつたって奇妙な人影のようなものが降りてきたかと思うと、 長い手足をゴムの様に伸縮させながら平行移動を始め、しばらく建物の側面を移動してから、 やがて窓側の闇の中へ消えていく様子が映されています。
時間にして1分にも満たない短い動画ですが、公開後よりネットユーザーの反響を呼び、生物はその細長い姿から黒棒人間やゴム人間、 「ブラックスティックメン（Black Stick Men）」などと呼ばれて、様々な憶測を招いたみたいです。
しかし、動画の投稿者もそれが一体何なのか正体が分からないらしいです。

後方に小さく、触手が生えたヤバいシルエットのスレンダーマンが写りこんでいる▲

さて、この動画の生物と早くからその共通性が指摘されているのが、 海外のネットを中心に近年語られるようになった「スレンダーマン（Slender Man）」という都市伝説の怪人です。
スレンダーマンはその名のとおり、背が高くてほっそりしており、異様に長い手足を持ち、背中からは触手を生やし、 黒いスーツと白いワイシャツを着たのっぺらぼうの男性の様な姿で現れるそうです。
また、瞬間移動する能力があり、その姿を直接見た者は死ぬとか、 姿が写真に写り込むと、関係者が記憶喪失や妄想症、不眠症などの精神障害を発症し、 血の混じった咳を吐くスレンダー病にかかってしまうと言われているそうです。
こうした要素から、日本の都市伝説で有名な「くねくね」や「八尺様」とも似ていると捉えられる事がしばしばあるみたいですね。

そして、スレンダーマンの都市伝説が悲劇を招いた▲

ところでこのスレンダーマン、このサイトを見てる賢明な読者の皆様なら既にご存知の方も多いかと思うので、 もったいぶらずネタバラシすると、2009年に海外サイトのコンテスト用に作られた完全なるフィクションだそうでして、 色々ともっともらしい設定や目撃談、加工写真などがネット上に出回っていますが、 全部職人の手によるものみたいです。
しかしこの程、5月31日の朝、アメリカのウィスコンシン州において、 この架空のキャラクターであるスレンダーマンの話に触発された12歳の中学生の少女2人が、 友人の女子生徒を刃物で19回もメッタ刺しにするという痛ましい事件が発生しており、 どうも単なる創作ホラーや都市伝説の域では済まない影響力を及ぼしているみたいなのです。
被害者の女子生徒はなんとか一命を取り留めたそうですが、 逮捕された少女ら（懲役65年の見込み）の供述によると、犯行の動機は、友人を殺害する事で、 自身らがファンであったホラー専門サイト『クリーピーパスタ（CreepyPasta）』に登場する 悪役スレンダーマンに気に入られたかったからだそうです。

・・・実はちょうどスレンダーマンに関する記事をあｐしようと準備していた矢先に、 今回の事件の報道があったのでビックリしました。
スレンダーマン自体はフィクションですが、日本の口裂け女が引き起こした一種の集団パニックみたいに、 人々の噂話や恐怖心が次第に伝染していって、やがて都市伝説を実体化させる事もあるのかもしれませんね。

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